RADIOHEAD

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    13年ぶりにサマソニに帰ってきたレディオヘッド。
    定刻を過ぎると歓声が沸いたり、静まりかえったりを繰り返します。世界一のバンドのライブがこれから始まると思ったら落ち着いてなんていられない、それが全観客の気持ちなのでしょう。

    そして入念な照明とサウンドのチェックが終わり、予定時刻を20分ほど過ぎたところで照明が落ち、ライブスタート。待ちに待ったステージにこれでもかという程の大きな歓声が起こります。
    やはり1曲目はニューアルバム1曲目である「Burn the Witch」。ここから最初の5曲はこれまでのツアーでほぼ固定のセットリスト。彼らの最新作を堪能します。ステージ上には6枚のディスプレイが吊るされそこへメンバーの姿が映し出されていました。

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    今回は新しくサポートドラムが加わり6人体制でのライブということでやはり音の厚みが増しています。ここにきてさらにライブでの表現力を上げてくるか!と喜ばずにはいられません。革新的な音楽性に注目が集まりがちですが、やはり彼らはライブバンドなのだと感じさせてくれます。ワールドツアーをこなしてきているだけあって、ぴったりと息の合った演奏もバンドの仕上がりの良さが伺えます。

    新作群に続けて中盤は何が演奏されるのか全く予想のできなかった今回。
    何と「2+2=5」、「Airbag」、「No Surprises」とレアな楽曲が次々と登場し、会場からは歓喜の声が幾度となく沸き起こります。トムも曲の合間に「こんばんわ〜」、「ありがとうございます〜」、「どうも〜」と日本語で挨拶をしたり、笑い出したりと、なんとなく機嫌がよさそう。新旧織り混ぜられたセットリストは「Everything in Its Right Place」からつなぐ形で「Idioteque」へと流れ、一度幕を下ろします。

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    ここからはアンコール。先に登場したジョニーが「今日は暑いですね」と流暢な日本語で挨拶。思いがけないジョニーの挨拶に少しびっくりしました。
    そのあとトムも登場し、サポートドラムなしの5人でスタート。イントロのギターが流れた瞬間に再び会場の熱が一気に上がります。アンコールの1曲目は10年ぶりに今回のツアーで演奏されている「Let Down」。滅多に聴くことのできない楽曲がアンコール早々に登場。さらにその次には「Nude」と名曲が続きます。

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    そしてトムがステージの端に立ち、まさかのイントロが流れます。この光景13年前と同じ。そう「Creep」です。

    このタイミングでこの曲が演奏されることを誰が予想していたでしょうか?
    13年ぶりに封印が解かれた瞬間、会場は驚きと喜びの大歓声が沸き起こります。それもそのはず、皆この瞬間を心待ちにしていたのですから。
    トムが歌い始めればもちろんスタジアム中が大合唱。その喜びを歌に込めます。

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    しかし、そんな大興奮の観客とは反してトムはいたって普通な様子。13年前の歌い込めるような姿とは違い、くねくねと動きながら機嫌良さそうに歌っています。その姿から彼らはすっかり「Creep」の呪縛から解かれているのだと感じました。今やその呪縛にかけられていたのは私達だったのかもしれません。
    この後も「Bodysnatchers」と続き、「Street Spirit [Fade out]」で彼らのステージは終了しました。

    13年という時の流れは何かが変わるには十分な時間だったようです。最初からセットリストに入っていた「Creep」。そんな特別なものでもないよ?と言われているような気がしました。
    そう、彼らはまだ現在進行形。これから先もたくさんの伝説を残してくれるはずです。
    この日のステージもその一つ。「Creep」だけでなく、彼らの新旧数多くの名曲を楽しむことができた夢のような時間は、この夏最高の思い出として観客の心に刻まれたことでしょう。

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    セットリスト
    01. Burn The Witch
    02. Daydreaming
    03. Decks Dark
    04. Desert Island Disk
    05. Ful Stop
    06. 2+2=5
    07. Airbag
    08. Reckoner
    09. No Surprises
    10. Bloom
    11. Identikit
    12. The Numbers
    13. The Gloaming
    14. The National Anthem
    15. Lotus Flower
    16. Everything in its Right Place
    17. Idioteque

    Encore
    18. Let Down
    19. Present Tense
    20. Nude
    21. Creep
    22. Bodysnatchers
    23. Street Spirit [Fade Out]

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