【もうすぐ来日】 一度ハマったら抜け出せない!ファンが語るカシミア・キャットの世界

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今月、来日公演を控えているカシミア・キャット。アルバムリリースやプロデュース業で今年も精力的に活動し、売れっ子アーティストとして世界を飛び回っています。そんなカシミア・キャットについて、時に日本を飛び出してライブに行くほど偏愛している筆者が、彼の魅力をお伝えします。

初めて聴いた時の衝撃

筆者がカシミア・キャットに出会ったのは、ケミカル・ブラザーズがサマーソニックのヘッドライナーを務め、タイコクラブにオウテカやクラークが出演した2015年。
かっこいい電子音楽を作るアーティストはいないか探していたときに、サウンドクラウドにアップされているミゲルの「Do You…」リミックスを見つけました。

初めて聴いた時「なんだこれは!」とハッとさせられました。
繊細でキラキラしてて、音選びのセンスが最高。EP「Mirror Maru」、「Wedding Bells」はR&Bともフューチャー・ベースとも言い切れない、多くのジャンルが融合していて奇妙な感じ。いろんな音が入っているけどごちゃごちゃしてないし、切なさもあるけど温かみもある。一言で表現できない魅力が詰まっていました。

「Wedding Bells」

2016年のサマーソニックに出演したことでも記憶に新しいのではないでしょうか。
この日観たライブは選曲や曲の繋げ方、音の迫力、映像やその場の空気もとにかく全部が良くて、衝撃的でした。あらゆるジャンルの曲をいとも簡単に繋げている、すごいことをやっているのに飄々とした様子。

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例えば、同じ日に出演していたマーク・ロンソンやチェインスモーカーズ等のDJはマイクで煽り、観客を盛り上げたりしますが、彼は何も喋らない。そのミステリアスな雰囲気にも惹きつけられ、あっという間に時間が過ぎました。

tokyo ありがとうございます 💒

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後にアルバムリリースとツアーがアナウンスされ、次はどんな音楽を作るんだろうという期待ともっと長く観ていたいという思いから、11月にはニューヨーク公演へ足を運びました。

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日本を飛び出して1人のアーティストを追っかけるという初めての体験です。イギリス・ロンドンの次世代ダンスミュージックが集うレーベル、PCミュージック所属のプロデューサーソフィーによるゲストアクトもすごくよかったし、ニューヨークでの注目度の高さ、初めて見るステージセットなど、すべてに圧倒されました。

ニューヨークでのライブについて詳しくはこちら。

【海外ライブ体験記】カシミア・キャットが好きすぎてNYへ行ってきた

ポップミュージックの向こう側へ

今年はエド・シーランやホールジーのアルバムに参加したことでも話題になりましたが、最も注目されたのは4月にリリースしたデビュー・アルバム。これまでもカニエ・ウエストやアリアナ・グランデの客演で大いに注目されていましたが、セレーナ・ゴメス、ザ・ウィークエンド、カミラ・カベロ、ケラーニなど今をときめく旬なアーティストとの共演で話題に。

「Trust Nobody ft. Selena Gomez, Tory Lanez」

サウンド面ではフランシス・アンド・ザ・ライツが発明した「プリズマイザー」というボーカルエフェクトが使われていることもポイント。プリズマイザーを駆使したこちらの楽曲は、以前より少し前衛的だけど、温かい。まるで異世界へと連れて行かれそうな心地になります。このエフェクトが散りばめられることによってアルバムの世界観がより深まったように感じます。

「Wild Love ft. The Weeknd, Francis and the Lights」

初期のEPと比べるとほぼ歌ものでポップス寄りかもしれませんが、ただのポップミュージックではないんですよね。例えばこの楽曲は、ムーが歌うポップチューンかと思いきや、いきなりソフィー特有の実験的な音が入ってきたり、かと思えば急にストリングスが入ってきたり。1曲の中で何度も雰囲気が変わりながら、曲としてうまくまとまっているところには音に対する強いこだわりを感じます。

「9 (After Coachella) ft. MØ, SOPHIE」

アルバムリリース前から行っていた北米ツアーには、「新境地を観に行かなければ!」という思いでポートランド公演へ行きました。ピンクの照明にスモークが焚かれた神秘的なステージセットがアルバムの世界観にぴったり。たくさんのティーンが踊ってる姿が印象的でした。ちなみにツアーのポスターはボン・イヴェールのアルバム「22, A Million」のアートワークを手掛けたエリック・ティモシー・カールソンによるもの。

夏にはパノラマ、ソナー、ロスキルドなどのフェスにも多数出演。海外フェスで観るカシミア・キャットはどんな感じなのかと思い、スペイン・バルセロナで開催されるソナーへ行きました。
ソナーは日中と深夜に分かれて行われ、野外と屋内のステージがあり、カシミア・キャットは深夜の野外ステージに出演。自身の手掛けたヒット曲やアルバム収録曲を60分に凝縮した、踊れるセットを披露。

観客も皆自由に踊っていて、海外での人気を実感しました。単独公演と同じくピンクの照明のみのシンプルな演出に深夜の雰囲気も相まって、フェスでも一貫した幻想的な世界観が表現されていました。この時味わった高揚感は忘れられません。

3度目の来日公演へ

そしていよいよ来週に迫った来日公演。忙しそうだし昨年の夏に来たばかりということもあって、今年来日するとは思っておらず、発表された時はびっくりしてその場で声を上げてしまいました。
サポート・アクトとしてSeihoも出演します。彼と言えば、洗練されたサウンドと高いファッション性、花を生けて牛乳を飲むというセンセーショナルなパフォーマンス。初めて観たときは存在そのものが衝撃的でした。踊るようなプレイスタイルと髪が長いところにも、カシミア・キャットと通づるものがあると思いませんか?

今年観てきたカシミア・キャットのセットから予想すると、今回の来日公演では、アリアナ・グランデをフューチャーした「Quit」などの新曲から「Mirror Maru」や「Rice Rain」など初期の楽曲まで幅広く選曲してくれそう。ちなみに、プロデュースとして参加したカニエ・ウエストの「Wolves」は特にお気に入りだそうで、この曲の時に観客の動画を撮ることが多いようです。当日はぜひチェックしてみてください。
チケットは絶賛発売中。迷っているなら行くしかない!一緒に最高の夜を過ごしましょう。


CASHMERE CAT来日公演
2017年11月16日(木)
会場:東京 渋谷duo MUSIC EXCHANGE

<関連リンク>
CASHMERE CAT来日公演 特設ページ

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