• 2017/09/08

KICK THE CAN CREW「復活祭」レポート!豪華布陣を迎え大盛況にて終了


2004年6月に活動を休止して以来、個々のソロ活動や様々なプロジェクトに専念してきたKICK THE CAN CREW(以下、KTCC)。
今年の6月に完全復活を宣言。夏フェスなどへの出演を経て、8月30日に14年ぶりのオリジナルアルバム『KICK!』をリリースしてファンを大いに沸かせた。そしてついに迎えた9月7日、日本武道館で行われた主催イベント『復活祭』には、いとうせいこう、倖田來未、藤井隆、RHYMESTERなど、親交の深い豪華布陣が集結。KTCCにとって15年10ヵ月ぶりの日本武道館公演でもあったこのイベントの模様をレポートする。

タキシード&シルクハットで登場したKTCCのKREVA、MCU、LITTLEによる「全員集合」からスタートした『復活祭』。歌い終わった後、「今日は祝ってくれるアーティストがたくさん来ています。粗相があってはいけない」と、司会進行を自分たち以外に任せる旨を告げたKREVA。そして登場したのはいとうせいこう。これ以降、いとうとKTCCの3人のやり取りを合間に挟みつつ、ライブは展開されていった。


トップバッターは、KTCCにとってFUNKY GRAMMAR UNITの大先輩であるRHYMESTER。1曲目が「ONCE AGAIN」であることの意味を悟り、胸が熱くなったファンがいるはずだ。この曲は2009年にRHYMESTERが復活を果たした時にリリースされた。「尊敬する後輩の復活祭に出られて幸せです!」という言葉を挟みつつ、圧倒的なスキルを示す曲を連発する姿が雄々しかった。そしてラストは、最新アルバム『ダンサブル』に収録されている「Future Is Born」。最初から最後まで貫録たっぷりのステージだった。


2番目のスペシャルゲストは藤井隆。笑顔をきらめかせながら登場した彼が、最初に放ったのは大ヒット曲「ナンダカンダ」。ハイテンションに踊りながら歌い、観客の心をみるみる内に掴んでいた。「みんな優しくて大好き!」と、客席に手を振った彼は、その後も「OH MY JULIET!」「わたしの青い空」を連発。「Quiet Dance」は宇多丸も加わり、スリリングな掛け合いを繰り広げた。そして最後に届けられたのは「未確認飛行体」。「この後もお楽しみくださいね!」と言って去った彼を特大の拍手が見送った。


冒頭で「伝えたいことがあるんです」と、語り始めたいとうせいこう。今日の彼のライブを支えるDJ TATSUTAは、MCUの中学時代の友人。この2人と舞台袖にいるTAICHI MASTERは、中3の頃に彼のライブを観に来ていたのだという。そしてスタートした1曲目は、3人が当時、胸をときめかせたはずの「東京ブロンクス」。ラストの「マイク二本」は、MCUといとうがラップを交わし合い、DJ TASUTAがターンテーブルを回すという、日本のヒップホップシーンの約30年が詰まっているかのような感動的なものとなった。

ダンサーチームを率いて自らも情熱的に踊り、歌い続けた倖田來未。彼女のライブは「Ultraviolet」からスタート。骨太なビートが鳴り響き、何本もの火柱が上がるステージで繰り広げられたパフォーマンスが、とてもスリリングだった。「2002年に北海道のクラブで、同じステージに立たせてもらいました」と、KTCCとの縁を語りつつ、「お話を頂いた時、私が誰よりも一番驚いたから」と『復活祭』に出演できることを心から喜んでいた彼女は、最後に「Poppin love cocktail」を披露して会場を完全に1つにしていた。

KTCCのライブは、彼らの完全復活の第一声となった「千%」からスタート。メジャーデビュー曲の「スーパーオリジナル」に続いて披露された「SummerSpot」は、ラップの連携の難易度が非常に高い曲だが見事に歌い切り、3人は満足そうな笑顔を浮かべた。その後は、「イツナロウバ」「sayonara sayonara」「アンバランス」……懐かしい曲が連発され、「神輿ロッカーズ」は、RHYMESTERと藤井隆も加わって大盛り上がり。そして「地球ブルース~337~」と「マルシェ」によって、『復活祭』の本編は締め括られた。

アンコールを求める観客の声に応えて再登場したKTCC。「あっという間だったね。年長者から挨拶を」とKREVAに促されたMCUは、「何を喋るか考えたけど、みんなの顔を見たら忘れちゃった」と照れくさそうに笑みを浮かべた。そして「我々は、もう1回がっちりやっていこうと思います!」というLITTLEの力強い宣言を合図にスタートした「I Hope You Miss Me a Little」がエンディングを飾った。歌い終えた後の彼らは、本日のゲストたちをステージに招き、KTCCのステージを支えた熊井吾郎、DJ TATSUTAも改めて観客に紹介。横並びになった全員が繋ぎ合った手を掲げて挨拶をして、終演を迎えたのであった。

今後のKTCCは、9月17日に『氣志團万博2017』への出演も予定されている。そして、12月1日・東京・Zepp DiverCity TOKYO公演を皮切りに全国ツアー『KICK THE CAN CREW CONCERT TOUR 2017』がスタート。3人の絶妙なコンビネーション、圧倒的なオリジナリティ、切れ味抜群のラップが、各地に集まった観客を熱狂させるだろう。この先もお楽しみが続く彼らの活動に、ぜひ注目して頂きたい。

photo by岸田哲平&中河原理英

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