「モンベル」推奨! 野外フェスのための鉄板「レインウェア」4選

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ゴールデンウィーク前後から本格的に始まる野外フェスシーズン。温暖湿潤気候の日本では、とりわけ春先から夏、秋まで非常に雨が多いため、何よりもまず「雨がっぱ」と言いますか、「レインウェア」を準備するのが基本です。フェス会場は混雑するため、ほとんどの場合、雨傘の使用が禁止されているからです。

ではいったい、どんなレインウェアを選べばいいのでしょうか?

そこで、アウトドア総合ブランドとしてリーズナブルなアイテムを多数取りそろえる「モンベル 品川店」の店長・狩野剛史さんに「野外フェス向けのレインウェアの選び方」をうかがいました。

モンベル レインウェア
▲モンベル品川店の店長・狩野剛史さん

野外フェスのレインウェアは4つのタイプから選ぶべし!

ちなみに狩野さんは野外フェスに行かれたことはあるんでしょうか?

「学生時代、友達に誘われて一度フジロックに行ったことがあります。もともと登山をやるので、ジャケットとパンツが別々になった登山用のしっかりしたレインウェアを用意していったおかげで、雨に降られても全然濡れませんでしたね。ただ、足もとが軽めのハイキングシューズだったので会場のぬかるみでドロドロになっちゃいましたけど(笑)」

過酷なフェス会場のコンディションもご存じということですね。ではまず、レインウェアにはどんなものがあるのか、大まかにご紹介いただけますでしょうか?

「だいたい4つに分けられると思います。それは『ジャケットとパンツが別々になったスーツ型』『そのスーツ型の軽量モデル』『裾が長いレインコート型』『上からかぶるだけのポンチョ型』です」

それでは、各タイプの特徴や、メリット・デメリットをご解説いだきましょう。

【スーツ型】完全防備の野外フェスの鉄板ウェア

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▲ゴアテックスを使用した同社のフラッグシップモデル、「ストームクルーザージャケット Men’s」(1万9500円)とストームクルーザーパンツ Men’s」(1万3500円)

「ジャケットとパンツが別々になったタイプです。全身しっかりとカバーするので、会場内で飛び跳ねてもほとんど雨に濡れることがありません。特にゴアテックスのような防水透湿素材を用いたモデルですと、外からの雨はしっかり弾いて、汗による蒸れは外に排出するので、肌のべたつきなど不快感はほとんどないと思います」

おそらく野外フェスに行かれる方の基本的なレインウェアですよね。

デメリットがあるとすれば、ゴアテックス製なら上下で3万円以上と価格が高いこと。そして、レインパンツの脱ぎ履きが面倒くさいこと。あと、荷物は荷物でしっかり防水対策をしておかないと濡れてしまうという点でしょう」

下手をすればチケット代以上に高価なスーツ型。野外フェス以外でも登山を始めとしたアウトドアアクティビティに使う予定があるのでしたら投資してもよさそうです。

【スーツ型・軽量モデル】軽さだけでなく、価格&デイリー使いもうれしい!

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▲独自の防水透湿素材で軽量化を果たした「バーサライトジャケット Men’s」(1万2500円)とバーサライトパンツ Men’s」(7500円)

「先ほど紹介した上下セットアップのスーツ型のなかで、特に防水透湿素材や構造を見直すことで軽く薄くしたモデルのことです。例えば弊社のバーサライトジャケットは168g、パンツは93gと、Tシャツ並みの軽さ。着心地も軽いのでレインウェアだけではなく、ちょっと日射しが強いときの日よけがわりや、風が寒いときのウインドブレーカー代わりとしても使えます

実は筆者が野外フェスや登山、旅行で愛用しているのもこちらのモデル。バッグに入れっぱなしにしておけるのでデイリーに使えます。

デメリットは、本格的なゴアテックス製よりも防水透湿性能が落ちるという点でしょうか。例えば濡れたベンチに座ったとき雨が染みこんでくるケースがあります。あとは生地が薄いため引き裂き強度が低かったり、汗をかいたときにベタつきを感じることがあるかもしれませんね」

実際に筆者も岩場でパンツに穴を空けちゃったこともあります…。それでも軽さは正義。お値段がリーズナブルなのもいいですよねえ。

【コート型】長靴と組み合わせれば、全身防備はバッチリ!

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▲長靴と組み合わせれば全身をカバーしてくれるバックラップレインコート(1万1239円)

「コート型はその名前の通り、裾が長いタイプです。長靴と組み合わせることで、面倒なレインパンツの脱ぎ履きいらずで、ほぼ全身を雨から守ってくれるのが美点です。また、大きめのサイズであればリュックサックを担いだまま着られるのもいいですね。スーツ型と、後ほど紹介するポンチョ型のいいところ取りかもしれません」

特に女性はワンピースやスカート姿も多いのでパンツ不要なのは嬉しいですよね。

デメリットがあるとすれば、裾や長靴の長さが足りないと飛び跳ねた泥が太ももや膝についてしまう点でしょうか。あと、レインコート型はあまり選択肢が多くないことでしょうか」

確かにスーツ型やポンチョ型と比べたらバリエーションが少ないかもですが、なかなかのベストセレクト感がありますね。

【ポンチョ型】手軽さがウリ!雨に濡れずに荷物の出し入れも可能

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▲安さと手軽さが魅力の「トレッキングレインポンチョ」(6900円)

「最後はポンチョ型ですね。フード付きの1枚の生地を頭からかぶるだけの簡易的なレインウェアですが、コート型同様に長靴と組み合わせることで、『パンツいらず』『下に着る服を選ばない』『荷物が濡れない』というメリットがあります。特に、雨に濡れずに荷物を出し入れしたりできるのはポンチョ型ならではの利点でしょうね」

お値段も安くてなるべく出費を抑えたい人は助かりますね。

ただ、風に弱いのはデメリットかもしれません。あと裾がひらつくので、座ったりしゃがんだりすると、地面の汚れがついてしまうことがあります」

言われてみればポンチョを利用したとき、トイレでばたついて焦った記憶がありましたよ。それぞれ一長一短ですね。

【まとめ】

というわけで今回ご紹介したアイテムのメリット・デメリットを比較表にしてみました。
比較表

いかがでしょうか? 個人的なオススメは長靴とコートorポンチョの組み合わせですね。もっとも、まったく雨が降らない場合、長靴だと暑苦しいので、別途軽いサンダルなどを持ち歩いてもよいでしょう。ではご検討ください!

text:熊山准


<取材協力>
モンベル 品川店
https://www.montbell.jp/
お問い合わせ:モンベル・カスタマー・サービス TEL06-6536-5740