MEW

Mew

今年のソニックステージのトリを飾ったのはデンマークの人気バンド、Mewです。「Making Friends」とともにMewが登場すると、はやくも歓声が巻き起こりました。

一曲目は今年発売のアルバム『+ -』より「Witness」です。この曲はボーイソプラノのヨーナスの、レアな低い歌声を堪能できる数少ない曲です。

ドラムのビートも激しめで新しいMewの姿を提示しているかのようでした。

個人的には、私の中で「Am I Wry?No」でのMewが「Mewのイメージ」なので彼ららしさを忠実に残しつつ、サウンドもビジュアルもすっかりアダルトになった彼らは大物のオーラを纏い、輝いていました。

続いてこれまた最新曲の「Satellites」。美しいメロディに観客たちは酔いしれました。

そして名曲「Special」。観客たちはみんな両手を大きく掲げて手拍子をしました。このころにはMewの世界観にすっかり飲み込まれていました。

印象的だったのは演奏中、頻繁にメンバー同士が近づいて向かいあって演奏していたことです。バンドマンは独りよがりでプレイする人が多いですが、彼らはしっかりと呼吸をあわせ一つの音楽を作り出そうという団結力が見られました。

そういうところからこのような美しいハーモニーが生まれるんだな、と思いました。

2001年の『And the Glass Handed Kites』より「The Zookeeper’s boy」が演奏されました。キラキラしていてなんか夢の中にいるような気持ちになりました。

「The Zookeeper’s boy」の後は最新曲の「Night Believer」。こんなに綺麗な曲がこの世に他に存在するのだろうか、と思うほど透き通っていて儚い音楽。何も考えられませんでした。唯一わかることは儚いのに大音量で鳴り続ける音楽が私の心をすっからかんにしたということです。

その後の「Beach」や「Snow Brigade」では「ソニックステージ」という名にとってもふさわしいような音楽が夜を駆け抜けるような優しいステージを披露していました。

そして最後のほうで演奏された「Am I Wry?No」では「待っていました!」という気持ちになりましたがすでに彼らのステージに心をすっかり奪われていて、聞き入るしかありませんでした。彼らは私たちの心をしっかりと掴み、私たちの内側から熱くしていました。

最後は「156」。

こういう昔の曲を演奏する彼らを見て、変わったのに変わっていない彼らの姿にホッとした部分もありました。

曲が終わると大大歓声。そのままアンコールしました。というよりか自然とアンコールしてました。

アンコールは2000年リリースの『Half the World Is Watching Me』より「Comforting Sounds」。

彼らの音楽が偉大すぎてあっけにとられていました。

なんて美しい世界観なのでしょうか。すごい。美しい。圧巻。これをなんて表現すべきかわかりませんでした。言葉がでないってこういうことかと思いました。

一つ一つの音が大地に降り注ぐ星屑のようでした。自分がどこにいるのかわからなくなる心地でした。

涙がでていました。異常なほど心を奪われていたようです。鳴り響く轟音の中でドラムだけがリズムを刻んでいました。それが幻想的な世界観を創り出していました。

演奏が終わった後の虚無感が異常でした。

サマソニの二日間を締めくくる素敵なステージとなりました。

全体的に新しい曲と昔の曲が交互になったセットリストで終始Mewとともにタイムトリップしているような、そんなライブでした。

彼らは11月にジャパン・ツアーを行うことが決定しました。詳細は今後発表されますがぜひとも多くの人にこの感動を味わってほしいです。

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