ステージがすべて隠れてしまうほど、白いスモークがもうもうと立ち込めるなかから、うっすらと黒い姿を表したマリリン・マンソン。
スモークが照明で赤く染まると、鼓動のようにも聞こえる重低音が会場に響き、全貌を表したマンソンは、不敵にうっすらと笑みを浮かべているようにも見えました。
はじまりはニューアルバム『The Pale Emperor』に収録され、不気味なMVも話題となった「Deep Six」。登場を待ち焦がれた観客は、叫びにも近い歓声でマンソンを迎えます。そして「Disposable Teens」「mOBSCENE」とハードナンバーを連発。暗いステージのなかでシャウトするさまや、年を追うごとに風格を増すマンソンの姿は、まさに闇の帝王といった様子。
こちらもニューアルバムに収録された「Third Day of a Seven Day Binge」からは、重く響くナンバーを数々と披露。会場全体で奏でるクラップが不気味に響きます。
終盤、マンソンは牧師のように壇場に上がり、手には聖書らしき一冊の本。ゆっくりと本を開くと、開いたページが燃えはじめました!マリリン・マンソンらしい演出に、会場では歓喜の声があがります。そこから壇場で身をよじるように「Antichrist Superstar 」を熱唱。
ラストはフロアに降り、オーディエンスのなかで「The Beautiful People」を叫ぶように歌い上げ、圧感のステージは幕を閉じました。