16th LIVE REPORT

ねごと

「未来航路」から「黄昏ラプソディ」のオープニングは、今まで見たねごとのライブの中で最も鮮やかな幕開けでした。サマソニでこれをやってのける度胸とセンスに感服です。あっという間に彼女たちの世界観へ引き込まれましたね。

最新アルバム「VISION」の奥深さは、ライブでこそ堪能できます。「黄昏ラプソディ」はその典型。絶対に生で聴くべき。ラストサビでは凄まじいカタルシスに襲われました。ビーチ・ステージという会場の特殊さもあり、驚異的なバンドグルーヴを体感しましたよ。刺すような日差しの下で聴く彼女たちのサウンドには、えも言われぬ高揚感があります。元々ライブ巧者ではありましたが、最近は更に拍車がかかっているように感じますね。アンセムの「カロン」でそれを証明してみせます。いよいよただのガールズバンドという括りに入れておくのは勿体無いと思いますね。

「わたしたちのことを知らない人もいると思うのですが・・・」と、MCで青山さんが言っておりました。が、この日のステージを聴いて印象に残らないわけがありません。わずか30分の尺で、その空間を自分たちのものにできるバンドなんてなかなかないですよ。ますます今後の彼女たちが楽しみになりました。

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PHARRELL WILLIAMS

世界中にハッピーを与えてくれる、名プロデューサーでありスーパーアーティストのファレルがついにマリンステージの大トリに登場!会場はもちろん超満員です。今か今かと心待ちにしていると、ステージに新曲「Freedom」のピアノのイントロが流れ、ついに登場したファレルは「Freedom!」と強く叫びます。オーディエンスも高く手を掲げ、登場を心から歓迎しました。

その後はニューアルバム『Girl』の楽曲「Come Get It Bae 」、「Marilyn Monroe」、「Brand New」などを演奏し、オーディエンスも笑顔で声をあげて踊ります。

中盤、ファレルのMCにて登場したのは、なんとザ・ネプチューンズやN.E.R.Dのメンバーのチャドの姿!これにはサマソニファンの歓声が止みません!2004年の登場以来、実に11年ぶりにサマソニステージに、しかもマリンステージの大トリにN.E.R.Dのふたりが帰ってきたのです!ふたりで、「Spaz」、「She Wants To Move」をなど披露し、オーディエンスも「N・E・R・D!」と何度も声をあげます!

後半戦では、グウェン・ステファニーの「Hollaback Girl」や、スヌープ・ドッグの「Drop It Like It’s Hot」など、ファレルが関わってきた他のアーティストの曲も披露!同じステージに立ちライブを盛り上げてくれた女性たちに、ファレルが日本語で「カワイイ〜」というお茶目な場面も。

終盤、バックモニターのカウントダウンがはじまり、カウントダウンがゼロになると聞こえ出したのは、ダフト・パンクの「Get Lucky」!これには会場も大興奮!……ですが、このあたりで小雨が降り始め、天候が不安定になりはじめます。

しかし、ファレルは止まりません。「Get Lucky」が終わり、モニターの映像にあわせ会場全体でクラップが始まると、そのリズムにあわせて「HAPPY」がスタート!ステージに小さな子供たちも登場して楽しそうに踊り、オーディエンスはハイテンション!勢いが増す雨なんて気にせずに、笑顔で大合唱します!

ラスト、ファレルはMCで熱く語りながら、再度「Freedom」がスタート。ファレルもオーディエンスも、はじめより熱く、より思いを込めて「Freedom!」と叫びます。そして、雨の勢いも収まり、ラストのサビに入ると同時に、なんとマリンステージの打ち上げ花火があがりはじめました!花火が美しく広がり、迫力の爆発音が心を打ち、そして「Freedom!」と何度も強く叫ぶファレルの姿が重なり、思わず涙が溢れます。

心の底から力強く、そしてどこまでも楽しくなれる、そんなハッピーを与えてくれたファレル・ウィリアムス。「SUMMER SONIC 2015」マリンステージは大きな感動をみんなの心に残し、幕を閉じました。002

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Mew

今年のソニックステージのトリを飾ったのはデンマークの人気バンド、Mewです。「Making Friends」とともにMewが登場すると、はやくも歓声が巻き起こりました。

一曲目は今年発売のアルバム『+ -』より「Witness」です。この曲はボーイソプラノのヨーナスの、レアな低い歌声を堪能できる数少ない曲です。

ドラムのビートも激しめで新しいMewの姿を提示しているかのようでした。

個人的には、私の中で「Am I Wry?No」でのMewが「Mewのイメージ」なので彼ららしさを忠実に残しつつ、サウンドもビジュアルもすっかりアダルトになった彼らは大物のオーラを纏い、輝いていました。

続いてこれまた最新曲の「Satellites」。美しいメロディに観客たちは酔いしれました。

そして名曲「Special」。観客たちはみんな両手を大きく掲げて手拍子をしました。このころにはMewの世界観にすっかり飲み込まれていました。

印象的だったのは演奏中、頻繁にメンバー同士が近づいて向かいあって演奏していたことです。バンドマンは独りよがりでプレイする人が多いですが、彼らはしっかりと呼吸をあわせ一つの音楽を作り出そうという団結力が見られました。

そういうところからこのような美しいハーモニーが生まれるんだな、と思いました。

2001年の『And the Glass Handed Kites』より「The Zookeeper’s boy」が演奏されました。キラキラしていてなんか夢の中にいるような気持ちになりました。

「The Zookeeper’s boy」の後は最新曲の「Night Believer」。こんなに綺麗な曲がこの世に他に存在するのだろうか、と思うほど透き通っていて儚い音楽。何も考えられませんでした。唯一わかることは儚いのに大音量で鳴り続ける音楽が私の心をすっからかんにしたということです。

その後の「Beach」や「Snow Brigade」では「ソニックステージ」という名にとってもふさわしいような音楽が夜を駆け抜けるような優しいステージを披露していました。

そして最後のほうで演奏された「Am I Wry?No」では「待っていました!」という気持ちになりましたがすでに彼らのステージに心をすっかり奪われていて、聞き入るしかありませんでした。彼らは私たちの心をしっかりと掴み、私たちの内側から熱くしていました。

最後は「156」。

こういう昔の曲を演奏する彼らを見て、変わったのに変わっていない彼らの姿にホッとした部分もありました。

曲が終わると大大歓声。そのままアンコールしました。というよりか自然とアンコールしてました。

アンコールは2000年リリースの『Half the World Is Watching Me』より「Comforting Sounds」。

彼らの音楽が偉大すぎてあっけにとられていました。

なんて美しい世界観なのでしょうか。すごい。美しい。圧巻。これをなんて表現すべきかわかりませんでした。言葉がでないってこういうことかと思いました。

一つ一つの音が大地に降り注ぐ星屑のようでした。自分がどこにいるのかわからなくなる心地でした。

涙がでていました。異常なほど心を奪われていたようです。鳴り響く轟音の中でドラムだけがリズムを刻んでいました。それが幻想的な世界観を創り出していました。

演奏が終わった後の虚無感が異常でした。

サマソニの二日間を締めくくる素敵なステージとなりました。

全体的に新しい曲と昔の曲が交互になったセットリストで終始Mewとともにタイムトリップしているような、そんなライブでした。

彼らは11月にジャパン・ツアーを行うことが決定しました。詳細は今後発表されますがぜひとも多くの人にこの感動を味わってほしいです。

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郷ひろみ

レインボーステージに登場したのはみんな大好きヒロミゴー!!サマソニには初登場でしたがみんな知っているということもあってとにかく人の数がすごかったです!!

ヒロミゴーがロック調の音楽とともに登場しただけで会場は大熱狂!!熱い!!

一曲目は「GOLDFINGER’99」。いきなりのヒロミゴーに観客たちは大盛り上がり。「アーチーチーアーチー!!」とみんなで合唱しました。

合間のMCの前には観客たちから「ヒロミ!ヒロミ!」「ヒロミ〜〜〜!!!!」とヒロミコールが。本当に愛されているなと実感しました。

途中のMCでは「ゴ〜〜〜ヒロミです!」とヒロミゴー節が炸裂。

こんなにも熱く盛り上がっているのに「アメリカンな感じで横文字ばっかの中で『郷ひろみ』っていう日本名のアーティスト名すら珍しい雰囲気で。でも蓋を開けてみれば疎外感を感じさせないくらいこんなに盛り上がってくれて感謝してます。」ととっても謙虚なヒロミゴー。

また、「大いにもりあが…もりあが…」と大事なところで噛んでしまうヒロミゴーに観客たちは大爆笑。観客からは「天才だ」と賞賛する声も聞こえました。

さらに「今日は8月16日、最後のお盆!…ん?最後のお盆??」とヒロミゴー自身すらも混乱してしまう謎の発言で観客たちを笑わせていました。

そのあとも熱い、あつすぎるステージを披露するヒロミゴー。最後の「2億4千万の瞳」ではとにかく盛り上がりすぎました。何よりもみんな楽しかったはず。本当に観客たちもみんないい笑顔でした。

ツーステップをする人やヘドバンをする人などもいてライブとしてとても盛り上がっていました。

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BIGMAMA

昼間のBEACH STAGEでは、どのバンドよりもこのステージが似合うといっても過言ではないであろう
BIGMAMAのステージが始まりました。

最初は「No.9」「Mr.&Mrs.Ballon」と続き、青空の下で聴くBIGMAMAの優しく力強い音楽に心奪われます。

「ありとあらゆる国のアーティストがいる中、今日この時間このステージを選んだみなさんはとてもセンスが良いです。みなさんの1番の夏の思い出を作りにきました!BIGMAMAです。」
と挨拶をし、定番の「荒狂曲シンセカイ」「Swan Song」と演奏すると、オーディエンスは一斉に砂浜を飛び跳ねます。
5曲目の「秘密」では金井政人(Vo/Gt)が「シークレット」と囁いた瞬間、ビーチに吹き込んだ風がとても心地良かったのを鮮明に覚えています。
そして会場に居る全員でタオルを掲げ始まった「until the blose is buttoned up」。色とりどりのタオルがBEACH STAGEを鮮やかに彩ります。曲に合わせて踊る外国の方を見かけ、音楽には国境は無いんだなと実感した瞬間でもありました。

「一曲でもBIGMAMAの曲を好きになってくれたら、ライブを楽しいと思ってくれたら嬉しいです。」
今日のライブをきっかけにBIGMAMAを好きになった人、またさらに好きになった人は多いのではないでしょうか。

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SMALLPOOLS

2日目のソニックステージのトップバッターはスモールプールズ(smallpools)です。

LAを拠点に活躍する彼らは今回が初来日。初来日でしかもこの日のトップバッターなのに会場はびっくりするほど大盛り上がり。

一曲目の「Over&Over」から大盛り上がり。みんなが手をあげて手拍子していました。踊っている人もいてまるでパーティー会場のような雰囲気でした。

とにかく思ったのは当たり前ですがボーカルのショーンの歌声が音源以上に魅力的であったことです。まれにライブだと少し声質が違うバンドがいたりしますがスモールプールズは本当に音源通り、いや音源以上の素敵な歌声を披露してくれました。

MCでは「ボクタチハ、スモールプールズ!」とわざわざ覚えてきてくれた日本語で挨拶。本日誕生日のギターのマイケルは日本の国旗のハチマキをつけて演奏していました。

披露した曲は「Mason Jar」や「American Love」など全曲『Lovetap!』の収録曲でした。

彼らはPassion PitやOwl Cityのような近年の流行のエレクトロ・ロック・ポップの最前線をいくようなサウンド展開をしていますが、実際に演奏を聴いてみると、シンセメインのバンドではなくギターサウンドもちゃんと大事にしているんだな、と感じました。

ギターのリフが本当に心地よかったです。

「Lovetap!」では観客席にショーンが駆けつけ観客とハイタッチしたり一緒にジャンプしたりと演出も凝っていました。
途中でサメの風船が観客席に登場する演出もあり観客が触るたびにサメが跳ね上がり、まるで泳いでいるかのようでした。

代表曲「Karaoke」を披露したあと、最後は「Dreaming」。会場のテンションはマックスです。初来日でここまで盛り上がるのはすごいと思いました。

彼らの曲は「オーオーオー!」っといったみんなで歌える部分が多いので盛り上がりやすかったのかもしれません。これをきっかけにもっと日本に来て欲しいと思いました。

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水曜日のカンパネラ

サマソニ2日目、RAINBOW STAGEのオープニングアクトを務めるのは、最近CMにも出演し話題を集めている水曜日のカンパネラ。

MC中でも水曜日のカンパネラを知っている人との呼びかけに、多くの人が応えていたことから注目度の高さがうかがえる。

「サマソニ2015!おはようございます!」と叫び水滴の音がすると、たちまちフロアは途端にコムアイ(歌唱担当)が醸し出す独特な空間へと変化していきます。

1曲目は「ユタ」。中毒性のある歌声は1度聴いたらやみつきになる不思議な力があるように感じます。

「サマソニのみなさん!温泉は好きですか?」から温泉の歌である「ディアブロ」へ。2日目の朝、コムアイの歌声で自分も温泉に浸かっているような癒やしをもらえた気分になりました。終わりに際に曲が変わり「桃太郎」になった瞬間、オーディエンスのテンションに火が付き、曲の合間には滝川クリステルの真似をして笑いを誘い、フロアには歓声が響き渡ります。そしてはしごを手にし、フロアの方へと移動すると朝一番とは思えないほど会場は熱気に包まれました。

「来年はもっと良い時間、良いステージで出演するんで。」と宣言しつつも、今日が今までで一番大きなステージだったという喜びを見せながら、次の曲へと変わります。

4曲目は「シャクシャイン」。複雑な北海道の地名を歌にのせてスラスラ歌うところも凄いなと個人的に感じていました。再びステージに戻り、最後の曲「ミツコ」を披露しオープニングアクトを終えました。

またね!!とステージを後にし、最後まで水曜日のカンパネラらしさが詰まったパフォーマンスでした。

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