15th LIVE REPORT

MARMOZETS

フジロックでは、ロイヤル・ブラッドが驚きと熱狂をもたらしましたが、サマソニのサプライズ枠はマーモゼッツだと思います。UKでは様々なジャンルから才能ある新人が出てきますね。下火になりつつあるハードロック界隈で、彼らのような存在は非常に重要です。往年のロッカーたちに負けず劣らずの、バイタリティに溢れたライブでした。

1曲目の「Move, Shake, Hide」から飛ばしまくり。前置きなんてモノは一切ありません。ベッカ嬢のシャウトが冴え渡ります。喉に労働基準法があれば、彼女は真っ先に訴えられることでしょう。ステージ上を所狭しとかけまわり、惜し気もなく魂の叫びを聴かせてくれます。さながら、「休まないパティ・スミス」。始まりから終わりまで、ずっとこのテンションでした。抜群の美貌を全く有効活用しない姿も素敵です。それがむしろ強烈に色気を感じさせました。「Captivate You」では神々しさすら覚えましたね。恍惚とフラストレーションが混在するような表情。しばらく記憶の中に居座り続けそうです。

ラストを飾ったのは、やはり「Why Do You Hate Me?」。オーディエンスの盛り上がりも青天井です。もう終わりに差し掛かっているタイミングで全く・・・。またすぐにでも彼らに会いたいです。

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BLUE ENCOUNT

「どうもWHITE ASHです。のび太君じゃないわ!」とリハでは笑いを誘っていましたが、ライブが始まるとその雰囲気は一転し、「サマーソニック3年目のブルエンのBLUE ENCOUNTです。よろしく!」の声と共にアツいパフォーマンスが幕を開けます。

1曲目は「アンバランス」からスタート。早くもRAINBOW STAGEは一体感に包まれます。2曲目の「DAY×DAY」ではオーディエンスを誰一人として置いていくことのない、ここにいる全員でライブを作り上げているそんな空気が出来上がっていたように感じます。

続いて「LIVER」では夏っぽいことをしようと、全員でタオルを回しさらにアツいステージになっていました。「NEVER ENDING STORY」ではモニターに映るオーディエンスの顔がとても良い顔をしているのが印象的でした。

そして会場は静まり、この曲だけは聴いて欲しいと「もっと光を」のワンフレーズが歌われた瞬間、会場から大歓声があがります。

「あなたの居場所になってみせます。頼む俺らと一緒にいてください。来年も一緒に帰ってこよう。」と語った後の「もっと光を」の大合唱を聴き、さらに大きくなって来年サマソニに帰ってくることを予感させると共に、ずっと応援していきたいなとファン全員が思った瞬間だと感じました。

「3年前不安でいっぱいのままステージに立った。でも今は自信を持ってここに立っている。この時間後悔させないからよろしく。」の言葉通り、この時間RAINBOW STAGEを選んで心からよかったと思うステージでした。

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Kodaline

コーダ・ライン(Kodaline)は2013年にサマソニに登場して以来、2年ぶりのサマソニです。

2年前、彗星のごとくサマソニのソニックステージに現れた彼らはまだまだ無名だったにもかかわらず私たち観客の心をがっちりとつかんで去って行きました。

あれから2年。彼らはさらなる成長を遂げてモンスターバンドに成り上がっていたのです。

今回は今年リリースされたアルバム『Coming Up For Air』を引っさげての登場です。今作は前作『In a Perfect World』の美しい旋律に加えてエモーショナルさが加わったアルバムとなっています。

ステージが始まると観客からは手拍子が巻き起こりました。

一曲目は『Coming Up For Air』より「Ready」です。希望に満ち溢れたメロディラインと夏らしい爽やかなサウンドは序盤から観客の心を鷲掴みでした。

続いて同アルバムから『Love Like This』を演奏。マンドリンを用いた爽やかすぎるサウンドに観客はうっとりでした。

激しい音楽ではないのにあまりの曲の美しさに観客たちのテンションがあがってしまい早速会場の雰囲気は大盛り上がり。そんな観客たちを見てボーカルのスティーブも「ジャパンサイコーー!」と嬉しそうにしていました。

その後『Way Back When』、『One Day』など前作のアルバム曲を披露した後、ここで代表曲『High Hopes』。

私は2013年のサマソニでこの曲を初めて聞きましたが、そのとき聴いていたらなぜか自然と涙が流れてしまった思い出があります。

そのくらい人を惹きつける力のある曲です。とくにその威力はライブで発揮されます。

今回も本当に感動的な演奏でした。今回も自然と涙がながれてしまいました。とても綺麗で繊細なメロディラインが私の心をつかんで離しませんでした。

前回と大きく違った点は観客たちがこの曲をよく知っていて一緒に大合唱をしていたということです。この2年間で彼らがどれだけ成長したかを感じることができました。

8曲目に演奏された「Honest」はドラマティックなメロディラインとちょっと工夫されたコード進行がとても印象的でした。「速」と「遅」をうまくつかさどっていました。

最後に演奏された名曲「All I Want」では観客から鼻をすするような音が聞こえてきました。みんな涙が流れてしまったようです。

激しいサウンドではないのにもかかわらずこんなにも観客たちを熱くさせてしまうのは、あまりにも美しすぎるからでしょう。

コーダ・ラインは音源でも十分その美しい音楽を味わえますが、やはりライブでその威力を発揮するバンドであると私は思います。

彼らは私たちに約束しました。「また日本に来る。」と。その言葉を信じてまた彼らの美しいサウンドを体感できる日を楽しみにしたいと思います。

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BABYMETAL

「立ち止まらず前へとお進みください」というスタッフの声が絶えず、入場規制になるのではないかと思うほどの混み具合で、人で会場が埋め尽くされていました。

そんな多くの人から注目を集めているのは、アイドルとメタルを融合したオンリーワンの日本三人組ユニットBABYMETALです。

会場が暗くなると、スクリーンに物語のように文字と音声が映し出され、歓声が湧き上がりました。

ゆっくりと歩いて登場したあとは、お決まりのキツネポーズ…!この時点でものすごい迫力。赤と黒とキメキメの表情で圧倒されました。

一曲目を飾ったのは「BABYMETAL DEATH」
キツネのお面を飛ばしてからの盛り上がりは後ろの方まで熱気が伝わってきました。あれほどファンたちを奮い立たせ、荒れ狂わせるものはなんなのか……
曲を追うごと、圧倒的歌唱力、ダンス力、力強さ、と他のアーティストとはちがう部分を沢山もっていることに気づかされました。

カモンサマソニック〜!
みんな楽しんでる〜?

映像も曲と曲の間を上手くつなぎ合わせていて沢山のことを私たちに訴えかけます。

なんで人は傷つけ合うの?の文字が映し出され
一番有名といってもいい

イジメ!ダメ!

の曲です。
歌で社会問題をとりあげ、さらに間接的ではなく、そのままの言葉でダメ!と訴えてるのは他のアーティストにはあまりないことだと思います。沢山の部分で他のアイドルと差別化されているところが人気の秘訣だと感じました。

全体を通して、まさに新しいメタルが誕生した瞬間のように思えました。
手をクロスさせたところから見えるクールな目つきと、そこから歌い始めてからのあのかわいい笑顔にみんなヤられてしまうのだと思います。
よくニュースなどでもとりあげられていて、世界からも注目を集めるBABY METAL。これからの活躍にもますます期待できそうです。

BABYMETAL

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ECHOSMITH

お昼過ぎのマリンステージに登場したのは、初来日の4兄妹バンドECHOSMITH!ボーカルのシドニーは黄色い花が大きくプリントされた夏らしい爽やかな衣装で現れ、タンバリンを片手に「Let’s Love」をスタート。2曲目ではタンバリンを日本らしい紫の和傘に持ち替えて「Talking Dreams」を披露しました。

シドニーは、透き通りながらも表情豊かな声で数々の曲を歌い上げます。曲ごとに彼女が持つ雰囲気が変化し、ときには力強くオーディエンスのテンションを掻き立て、ときには18歳とは思えない切なさを帯びた声で歌い、はたまた等身大でのびのびと自由に歌い上げることも。

白いジャケットとパンツが爽やかなベース&ボーカルのノアも歌声に感情を乗せてシドニーとともに歌います。ドラムを担当する末っ子グレアムはサングラスをかけ、兄弟のなかで一番ストイックにリズムを刻んでいました。

ラストの曲は人気の「Cool Kids」。イントロが始まった途端、会場に歓声があがります。演奏中にシドニーが歌をやめて自らスマホでオーディエンスを撮影している姿に観客が微笑む場面も。若いながらに堂々としているECHOSMITHの活躍が楽しみです。

今回、ギターのジェイミーは奥さんの出産のため来日できませんでしたが、また兄妹4人揃ってサマソニのステージを飾ってくれることを期待しています!

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THE ORAL CIGARETTES

「早く集まれよ〜!」の声と同時に集まり始めたオーディエンスに向けて、サウンドチェックから「大魔王参上」を披露しRAINBOW STAGEを盛り上げていくTHE ORAL CIGARETTES。

オーディエンスの期待も最高潮に達したところで、いよいよ登場し披露した1曲目は「STARGET」。最初からエンジン全開のパフォーマンスの合間に山中拓也(Vo/Gt)の「サマソニもっと来いやー!」の声も重なり、会場は最初から大盛り上がり。

俺らはライブバンドだから、たくさんの人にライブを見て欲しいと語り、「かっこ良いと思ったら買ってください。かっこ良くないと思ったら買わなくていいです。」と会場限定で販売している「カンタンナコト」は今のオーラルの勢いと自信が詰まった1曲になっています。

「ただいまからキラーチューン祭りはじめます!」と共にラスト3曲が休む間もなく演奏され、RAINBOW STAGEをオーラル色に染めてゆきます。

「サマソニのステージに立つのが夢だった。」と語るメンバーのパフォーマンスは、サマソニのベストアクト狙いにいきますと宣言した通り、BKW(番狂わせ)を巻き起こした圧巻のステージでした。

 

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TEMPURA KIDZ

「SUMMEE SONIC 2015」初日、マウンテンステージのオープニングアクトを飾ったのはTEMPURA KIDZ!平均年齢17歳で、きゃりーぱみゅぱみゅのバックダンサーも務める彼女たちが、ついにソロでサマソニデビュー!

ステージに現れた彼らは、シングル「はっぴぃ夏祭り」のMVでも来ている、おかっぱ頭に和装をアレンジした、フェスにぴったりの衣装!

1曲目の「すいみん不足」に続いて「ミイラキラー」を披露。どこかシュールでくすりと笑える、けれどもクオリティの高いダンスで観客を魅了します。「アイ・セイ・テンプラ!ユー・セイ・キッズ!」の掛け声にあわせ、会場も気づけばTEMPURA KIDZの世界間に引き込まれていました。

「CIDER CIDER」は特別仕様のウクレレバージョンで常夏気分をしばし味わったあと、「はっぴぃ夏祭り」で日本のお祭り気分にしてくれるという、目まぐるしく音とダンスの色を変えて楽しませてくれるというのは、TEMPURA KIDZのライブならでは!観客は掲げた拳を曲にあわせて大きく開き、フロア中に打ち上げ花火が舞い上がって気分になります。

最後は槇原敬之の「どんなときも。」をカバー。自由で天真爛漫でありながら、同時に隙のないダンスには目を奪われるばかりでした。

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Best Coast

ソニックステージ6番目に登場したのはベスト・コースト(Best Coast)。ロサンゼルスからやってきた2人組インディーロックバンドです。

ボーカルのべサニーはカリフォルニア出身で、ベスト・コーストの作り出すサウンドもサーフミュージックの入り混じった爽やかな海にぴったりの曲が多く、ステージが始まると会場に一気にカリフォルニアの風が流れました。

今回は3年ぶりにリリースされたサードアルバム『California Nights』の曲が演奏されました。今までのベスト・コーストらしさを残しつつ、今までより重厚なサウンドに仕上がったアルバムとなっています。

タイトル曲である「California Nights」が演奏されると会場は大盛り上がり。

べサニーの癒しの歌声とボブが繰り出す激しいギターが化学反応をおこしビーチサイドにいるような青春を感じさせるサウンドに観客たちは酔いしれました。

最後のほうではライブの定番曲であるデビューアルバムである『Crazy for You』に収録されている「boyfriend」が演奏され会場のムードは一段とベスト・コーストの作り出した世界観に包まれました。

何度来日公演しても毎回安定のパフォーマンスを披露してくれるベスト・コースト。

そんな彼女たちは明日も東京のソニックステージに登場します。今日見れなかった人は是非明日見てみてください。

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RADWIMPS

午後のラスト二番目を彩ったのはRADWIMPS
会場は埋め尽くすされ、今日一番の歓声があったように感じた。2008年から7年ぶりの出演。おかえりという叫び声も聞こえた。

会釈からはじまり
「サマソニ疲れてるだろうから最初はしっとりいくよ」といきなりのピアノとアカペラ演奏。

透き通る声で力強く歌いきった。歌い始めから心奪われ、瞬きもできないほどの隙のなさ。昨日の首相談話があったこともありこの曲は胸に染みて、涙が溢れた方も多いことだろう。

曲間に
「戦争があって70年経つ日にこうやって歌えることは嬉しい」
と述べていたことも印象的である。

最高なリズム感とベースの響き。ドライブ感を描き出していくナンバーばかり。洗練されたオープニングからとは一転して個性的でダイナミックな四人のアンサンブルを展開していった。

『遠恋』や『おしゃかさま』でのギターとベースの掛け合いバトルは、激しく胸を揺さぶるパフォーマンスであった。

ボーカルの真っ白な服に赤のバンダナを首元につけていたのもセンスがいい。
みんなの憧れるような、ハイセンス加減は曲だけにとどまらない。立ち姿、喋り方、リズム感、遊び心も、全てにおいて最高としか言いようがない。

自分一人に伝えてくれるような歌声で観客を高揚感と幸福感に包んだ『トレモロ』や『tummy』からの中毒性がありみんなを狂わせ酔いしれさせるほどのサウンドの『G行為』など、みんなRADWIMPS に虜になったことだろう。

ラストの曲は『Kaisin No Ichigeki』野田さんの

「大丈夫だ」
「幸福になれよ」

という短い中に含まれた意味を自分に当てはめ涙した人も多いのではないだろうか。

Dinosaur Pile-Up

SUMMER SINIC 2015いよいよ開幕!!!ここMOUNTAIN STAGE に最初に姿を現したのは、2007年に結成されたイギリス出身の3ピースバンドDinosaur Pile-Up(ダイナソー•パイルアップ)である。
2014年7月16日に4曲入り「Peninsula EP」をA-Sketchよりタワレコ限定で発売し日本デビュー。サマーソニックは今年で2回目の出場だ。

「サマーソニック盛り上がっていきましょーー!!」のMCから始まったMOUNTAIN STAGE。ここのステージは室内で床も壁もタイルのようになっている。煌びやかな照明で光の模様が壁に浮かび上がり、夏の暑さも吹き飛ばしてくれそうだ。

照明が暗くなりドラムの音が鳴り響たとたん。全身黒で身にまとった彼らが登場。歓声と拍手が湧き上がる。

ダイナミックで重圧感のある曲調は中毒性があり、ファンでなくても堪らなくカッコいい。重圧感があるといえども、熱苦しくなく爽やかに響く。去年よりスキールアップしているとの声も上がっていた。UKオルタナティヴロックの新星であるとも言われている。

9曲目にさしあたったあたり、ティラノサウルスの大っきい風船が3つ観客に投げつけられた。拍手と共に風船が飛び回り、赤や青の照明が照らしていた。

ボーカルのマットピッグランドはボーカリスト、ギターリスト、ソングライティングも担当しているかなりの天才肌。曲と曲の間では「おはよう、東京」「日本大好き」と日本語をしゃべっていたのが印象的だ。

イギリスだけでなく、世界各地でこのカッコよさ、力強さが認められて益々これからが期待できそうなアーティストである。

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