ソニ飯のリアル店舗で実食! vol.01 カツカレー発祥の店「銀座スイス」

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どのフェスでも食事の時間は楽しみなものですが、なかでもサマソニの食事は「ソニ飯」と称され、厳選された数多くの屋台が並ぶフェスとしても知られています。そんな「ソニ飯」のお店のなかには、普段は街で店舗を営んでいるお店もあるんです。ここでは、2015年にサマソニの会場で食べたあの味を実際にお店で味わうべく、実食レポートしてきました! 昨年の復習に、今年の予習に、皆さんも是非足を運んでみませんか?

ソニ飯
▲昨年の出店ブースでは、「元祖カツカレー」の看板が目を引きました

踊り疲れたあと、がっつり食べたいときに人気のフェス飯メニューのひとつ、カツカレー。今年のサマソニには、そのカツカレー発祥のお店が出店していたことをご存知でしたか? その名も「銀座スイス」。創業は、戦後間もない昭和22年(1947年)と長い歴史を持つ、老舗の洋食屋さんです。今回は、築地店にお邪魔しました!

ソニ飯
▲名物の「千葉さんのカツカレー」1400円

カツカレー誕生の理由は、このお店の常連客だった巨人軍の千葉茂氏にあります。とある、巨人・阪神戦の前にお腹がすいていて、早くガツンと食べたいと考えた彼が「カレーライスにカツレツをのっけてくれ!」とオーダーしたことが始まりでした。それぞれ、単品だったものを合わせたので、今もその名残りとして、ほら、ここのカツカレー(千葉さんのカツカレー/1,400円)は付け合わせの千切りキャベツも盛られてくるんです。カレーは創業者が修行を積んだ帝国ホテルの味がベースとなっていますが、いまでは改良が加えられ、カツがより引き立つよう、具材がトロトロになるまで手間ひまかけて煮込まれます。カラッと揚げられた豚ロースカツとの相性は最高です!

ソニ飯
▲サマソニチームの面々。写真中央が庄子さん

お話を伺ったのは、専務取締役の庄子あけみさん。移動販売車を使い始めたのは、昨年からだそうで、昨年の夏がサマソニ初出店だったそうです。

「野外の音楽イベントに出店するのは初めてで、正直手探りの状態でした。暑いなかで、本当にカツカレーを食べてもらえるのか、量はどのくらいがいいのか。手頃な値段にするほうがいいかとも思ったのですが、イベントでもやはりうちの味を食べてもらいたかったんです」

手軽なワンコインメニューで勝負する屋台も多く並ぶなか、銀座スイスのカツカレーは少し高く見えたかもしれません。しかし、頼んでみればその差は歴然! そのウマさは他のカツカレーとは一線を画します。年一度のフェス、カツカレーだって特別な一杯を食べたいものです。

ソニ飯
▲伝統のカツカレーの味はそのままに、お手軽なサンドイッチにした新メニュー!

イベントへの出店を通して、試行錯誤で生まれた新メニューもあります。

「カツカレーはイベント中は食べづらいかもしれません。そこで、手を汚さずに歩きながらでも食べられるように考えたのがカツカレーサンドです」

なんと店舗では出していないイベント限定の裏メニュー! 現在、毎週水曜日に赤坂アークヒルズのカラヤン広場にて営業を行なっている移動販売車か、イベントでのみ食べられます。

ソニ飯
▲こちらがうわさのアイスクリーム『クレミア』(500円)。超濃厚なミルクの味わいは、カレーの食後にぴったり!

サマソニへの出店は、老舗に新たな変化をもたらしているそうです。

「隣に出店していたソフトクリームがとても美味しくて、お話をさせていただいて、うちの実店舗でも出させていただくことになりました。来年は、ソフトクリームの提供も含めて、何か新しいことができないかと考え中です。じつは、先日TBSの前で移動式販売車の営業をしているとき、『サマソニでも食べましたよ』というお客さんが来てくれて。本当にうれしかったですね」

カツとカレーがここで出会ったときのように、老舗とサマソニとの出会いは、この老舗の味をさらに進化させていくきっかけになりそうです!

★★「ソニ飯」が食べられるのは、ココ!★★

グリルスイス

グリルスイス 築地店
東京都中央区築地2-8-4
電話番号:03-3545-3933
営業時間:11:00~17:00
定休日:日曜・祭日
http://ginza-swiss.com
グリルスイス 銀座本店
東京都中央区銀座3-5-16
電話番号:03-3563-3206
営業時間:11:00~20:00(LO 19:30、月曜のみ17:00まで)
定休日:火曜(火曜が祝日の場合は、翌日水曜に振休)

text:池田圭(verb) photo:猪俣慎吾