ソニ飯のリアル店舗で実食！　vol.02 “すする”のではなく“食べる”うどん「小平うどん」

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どのフェスでも食事の時間は楽しみだけれど、なかでもサマソニの食事は「ソニ飯」と称され、厳選されたハイレベルな屋台が並ぶフェスとしても有名です。中には普段は実店舗を営んでいるお店もあるので、実は会場で食べたあの味は街でも食べられるのだ。第2回となる今回は、「ソニ飯」でも有名な武蔵野うどんの人気店「小平うどん」に行ってみました！

東京が大雪に見舞われた翌日、たくさんの雪が残る中、慎重に車を走らせて向かったのは西東京・小平市。今日は、朝飯も昼飯も抜いてきました。なぜなら、今回伺う「小平うどん」のホームページに載っていたうどんが見るからに食べ応えがありそうだから！

お昼時を外して訪れたものの広い駐車場は一杯で、停めるまでに少し待ちました。駅から遠いのに、すごい人気ですね。入る前から期待が高まります。店内で待っていてくれたのは、社長を務める田中明子さん。

「うちは同じ敷地内で広告代理店の仕事もしていて、従業員たちのためにここでまかないを出していたんですよ。そんなとき、隣の『武蔵野うどん』のうどん屋さんがお店をたたむことになりまして。それならと、自家製麺を作る製麺器から麺の打ち方まですべて引き継がせてもらって始めたお店なんです」

開店からわずか8年ですが、いまや西東京に3店舗を構える人気うどん店は、ひょんなきっかけから始まったのですね。

ちなみに武蔵野うどんとは、西東京から埼玉西部に広がる武蔵野エリアに古くから伝わるうどんで、特徴は歯応えがあって食べ応え満点の食感と、別の器に入れられたつけ汁につけて食べるスタイル。

早速、名物の「肉汁うどん（700円）」をいただいてみます。かえしを長期間寝かせてコクを出すというつけ汁には、豚肉とネギがたっぷり。小麦のいい香りがふわりとする麺はかなりの太さですが、打ち方に工夫がしてあってつけ汁によく絡みます。口に運んでみると、なんだこれは！　ツルツル”すする”うどんというより、ムシャムシャ”食べる”うどんという新感覚です。こりゃ、たしかにお腹をすかせた従業員達のまかないにはぴったりだったわけですわ。

麺の量は、標準で400gと大満足のボリュームで、さらに200gずつ麺を増量することもでき、なんと最大1kg（！）まで増量できます。

「女性のお客さんでも、普通に400gくらいなら食べてしまう人が多いですよ」（田中さん）

ここで、なんと同行カメラマンが麺をおかわり！　私、10年近くいろいろな取材をしてますが、取材先でカメラマンがおかわりしたのは初めて…。

サマソニに出店を始めたのは2年前からだそう。

「暑い中、うどんを茹で続けるのはかなり大変なんですよ。でも、参加するといつもとは違うお客さんにも会えるし、新メニューを試す場にもなる。従業員達もいいリフレッシュになるみたいで、楽しませてもらっています」（田中さん）

ちなみに、昨年は釜玉うどん（700円。カレーつけ汁付きで800円。店舗では現在、府中店のみで食べられます）が人気で、用意した2000杯を完売したのだとか。

「夏は食べ応えよりもツルツルした食感を重視した方がいいだろうと、もう少し細いうどんで提供していました。でも、今年は武蔵野うどんも出してみましょうかね…」

そんな話を聞きながら、ぼくら取材陣はおかわりの麺とジューシーなメンチカツ（150円。うどんと相性抜群！）を平らげ、つけ汁を出しスープ割りにしてもらって飲み干し、さらにはお土産用のうどんまで購入してしまいました。お腹満腹、体はポカポカ。大満足で、雪が溶け出した小平をあとにしたのでした。

さて、今年の夏は武蔵野うどんがサマソニでも食べられるようになるのか？　皆さん、フェス当日をお楽しみに！

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text：池田圭（verb）　photo：猪俣慎吾