サマーソニックMC 奥浜レイラさんインタビュー「お客さんにどうクールダウンしてもらうかが、MCの肝かなと思っています」

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音楽番組やアーティストのライブMCとして活躍する奥浜レイラさん。サマソニのMCは、今年で9回目です。女性ならではの柔らかい表現で会場を和ませたエピソードや、海外の音楽フェス体験談などをたっぷりとうかがいました!

「チワワ2匹分下がってみましょう!」で、快く下がってくれました(笑)

ーー毎年、「FUJI ROCK FESTIVAL」にもレポーターとして参加されていますが、奥浜さんから見たサマソニとフジロックのフェスとしての感想や特徴を教えてもらえますか?

奥浜 最近は特に、若い人たちはサマソニを“初めてのフェス”に選んでいる印象を受けます。開催場所の違いはやっぱり大きくて、サマソニは軽装で参加できるので、音楽フェスティバルをファッションから楽しんでいる人やグループで参加している人が多いですね。フジロックは山を歩くので、軽装はNGですから。その違いはあると思います。

ーーそうなると、会場内でのお客さんの過ごし方も違うと感じていますか?

奥浜 フジロックは“生活の一部に音楽がある”という感じで、シートの上で寝転びながら音楽を聴く人もいれば、自由に踊りながら楽しむ人もいて、個々のスタイルでフェスを楽しんでいる印象が強いですね。サマソニは、フジロックに比べて会場がコンパクトということもあって、より一体感がある気がします。エネルギーがあまり分散されずに、熱気が凝縮されるというか…。それは、外気温の問題もあるかもしれませんが(笑)

奥浜レイラ

ーーー確かに、真夏ですね!

奥浜 サマソニのMCを9年やらせていただいていますが、『こんな暑かったっけ?』って毎年のように言っている気がします(笑)

ーーー先ほど、9年目のMCとおっしゃいましたが、今までMCをしてきてハプニングというか、印象に残っているエピソードなどはありますか?

奥浜 私はレインボーステージを担当させていただくことが多いんですが、去年は郷ひろみさん、その前の年だとTOKIOさんといった、超の付くスターが出演されるステージです。今年で言うと和田アキ子さんですね。レインボーステージについては、サマソニの運営スタッフの方もどのぐらい人が集まるのか、予測がつかないことが多くて…。ものすごい人数が集まって、前の人たちが後ろから押されてギュッーとなっているのを、毎年のように目の当たりにしています。

ーーお客さんの危険を感じたこともありましたか?

奥浜 そうですね。TOKIOさんのライブの時に、やっぱり大勢のファンが押し寄せました。ステージ前方には、次のアーティストを待っている人とTOKIOさんのファンの人がギューギューになっていて、「痛い!痛い!苦しい!」みたいな声が、あちらこちらから聞こえました。これはどうにかしなきゃ、この殺伐とした空気をなんとか和ませることはできないかと本当に必死で…。それで「皆さんが平等に一歩ずつ下がったら前の人が楽になれます!あ、じゃあ、わかりました!チワワ2匹分下がってみましょう!」とアナウンスしました。一歩って人それぞれだから、分かりやすいように、チワワを用いて(笑)。そうしたら、快く下がってくれて事なきを得たんです。

ーーすばらしい例えですね!!

奥浜 後日、友人が「まとめサイトに“チワワ2匹分下がらせた、TOKIOの威力”みたいな記事がアップされているよ!」と連絡をくれて(笑)。TOKIOさんが言ったみたいな雰囲気で書かれてしまったけど、言ったのは私でした~(笑)

ーー(笑)!フェスならではのエピソードですね!

奥浜 力づくで「下がってください!」と言っても気を悪くされることもあるので、毎年、言い方をどうしようかと模索をしています。今年は何の犬がいいかな?と(笑)

ーーやはり、犬にはこだわる?(笑)

奥浜 そうそう!(笑) お客さんにどうクールダウンしてもらうか、お客さん同士が思いやりながらライブを観られるよう促すのがMCの肝かなと思っています。どんな風に和ませるかは、毎年、意識しているかもしれませんね。

奥浜レイラ

今年の流行のフェスファッションは、「バンダナ」!

ーー先日、海外の音楽フェスに行かれたと聞きました。

奥浜 ニューヨークの都市型フェス『ガバナーズ・ボール・フェスティバル』に行ってきました!出演者も豪華でとても素晴らしかったんですが、改めて、サマソニのすごさを感じましたね。今年も、洋楽のチャートの上位にあがっているアーティストがたくさん出演しながら、レディオヘッドみたいな昔から人気のあるアーティストも出る…。日本ならでは旬のアーティストが詰まっているラインナップは、“さすがサマソニ”と思います。もし、初めて参加する人がいたら目移りすると思いますが、あまり欲張らずにその日のメインを決めて参加することをおすすめします。必ず観たい人のライブをがっつりと観た方が、あちこち会場を移動するより体力を消耗しないし、満足度も高いと私は思います。ちょこちょこと観ちゃうと、せっかくのライブが記憶の隅の方にいっちゃう気がするんですよね。

ーーちなみに、海外のフェスラバーはどんなファッションでしたか?

奥浜 ここ2、3年は花かんむりが流行っていたんですが、今はバンダナ! 使い方は、頭の上に2つお団子を作ってヘアバンドみたいにバンダナを巻くとか、男性は腕に巻いたりですね。ニューヨークでも日本でもヒップホップが流行っているので、ファッションも90年代っぽいものが好まれている印象を受けました。会場の物販ブースで一番先に売り切れたのは、『ガバナーズ・ボール・フェスティバル』のバンダナ。私も欲しかったんですが、買えなかったほどの人気ぶりでした!

奥浜レイラ

ーー体験者じゃないと語れないレアな情報ですね!では、最後に今年の意気込みとオーディエンスの皆さんにメッセージをお願いします。

奥浜 とにかく、当日は体調に気をつけて来ていただきたいですね。観たいアーティストが観られなくなるのは、本末転倒ですから。そして、ここ何年か、スコールのような雨に見舞われています。タオルなりポンチョなり、対策をして参加されるといいと思います。都市型のフェスとはいえ、豪雨にあたると体力を奪われるので…。会場でも快適に元気に過ごせるような備えをしてお越しいただきたいですね!それから、裏で見ていると熱中症で救護班に担がれてくる人が多いので、人ごとと思わずに水分補給や塩分補給もしましょう。最後に、もうネタになりつつありますが…。“一歩下がってコール”の犬種を何にしようかと考えていますので、そちらにもご注目ください(笑)!

奥浜レイラ
奥浜レイラ  Reira Okuhama
タレント/DJ 1984年、神奈川県生まれ。サマ―ソニックを始め、音楽番組や映画イベントの司会、動画サイト番組のMCなど 幅広く活躍中。出演はTVK「洋楽天国EXXTRA」、インターネットラジオ「Festival Express!!」(月〜金 10:00-12:00)ほか多数。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/layla-okuhama/ Twitter https://twitter.com/layla_okuhama?lang=ja

text:石上直美(verb) photos:俵和彦


サマーソニック2016
2016年8月20日(土)・21日(日)
東京会場:QVCマリンフィールド&幕張メッセ
大阪会場:舞洲サマーソニック大阪特設会場
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SUMMER SONIC 2016