和解不可能と言われていた伝説のバンドが遂に再結成、そして待望の来日へ
みなさん、仲の良い友人と大喧嘩したことはありますか?
すぐに仲直りできる人もいれば、そのまま会わなくなってしまう人もいるかもしれません。
音楽の世界には約20年にわたる長い喧嘩の末、最近ようやく仲直りしたロックスターがいます。
それが、ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズとスラッシュ。
不可能の代名詞のようだったアクセルとスラッシュの和解が実現し、来年1月には来日公演が控えています。
そこで、この奇跡の再結成に至るまでを振り返ってみましょう。
ガンズ・アンド・ローゼズとは?
ガンズ・アンド・ローゼズは1985年にロサンゼルスで結成。1987年にリリースしたデビューアルバム「アペタイト・フォー・ディストラクション」が大ヒットし、一気にロックスターへの階段を駆け上りました。
この時のメンバーがヴォーカルのアクセル・ローズ、ギターのスラッシュとイジー・ストラドリン、ベースのダフ・マッケイガン、ドラムのスティーヴン・アドラー。この5人が「オリジナルメンバー」、「クラシックメンバー」などと呼ばれています。
破天荒なフロントマン、アクセル・ローズ
世界的人気者となった彼らでしたが、話題を集めたのは音楽だけではありませんでした。とにかく問題児だらけのこのバンドはドラッグ、アルコール、暴力などでメンバーが逮捕されることもしばしば。
ドラッグ中毒のため、1990年にはスティーヴン・アドラーがバンドを解雇されてしまいます。
数々の騒動がある中でも、やはり一番話題に上るのがアクセル・ローズ。
彼はあげたらきりがないほどの伝説を持っています。少しだけ紹介すると…
・時間にルーズでライブは基本時間通りに始まらない。2時間遅れや時にはドタキャンすることも。レコード会社との契約時もコンタクトが見つからない、と数時間遅刻。
・初来日した際にはホテルの部屋のテレビが気に入らないので破壊。その後、数日間ホテルの部屋に引きこもる。
・ライブ中に許可なく撮影をしている観客を見つけ、警備員に伝えるが対応してくれないので自ら飛び込み殴りに行く。ステージに戻るが公演はそのまま終了し暴動が発生。
などなど。これぞまさに”ロックスター”。
しかし、そんなアクセルの傍若無人ぶりについていけなくなり1991年にイジーが脱退。
さらにアクセルはメンバーであるスラッシュがソロ活動で発表した楽曲を「ガンズで使用する予定だった」と訴訟を起こします。さすがにスラッシュも我慢の限界がきたのか、その後1996年に脱退。
そしてダフも1998年にバンドを去り、オリジナルメンバーはついにアクセル1人となってしまいました。
アクセルは皆が自分の元から離れていってしまうことにひどく落ち込むこともあったそう。暴れたり、落ち込んだりと不安定な彼の精神状態は幼少期の虐待経験が心に大きな影響を与えているようです。
再結成までのガンズ
その後、ガンズはメンバーを頻繁に変えながらも続いていきます。
2002年にはサマソニにヘッドライナーとして出演。この時も開演時間を1時間ほど遅れてスタートしました。
2008年には約14年を費やして製作されたアルバム「チャイニーズ・デモクラシー」をリリース。
2012年にはロックの殿堂入りを果たします。授賞式にはオリジナルメンバーであるスラッシュ、ダフ、スティーヴンが集まり、もしや再結成?!と思いきや、アクセルはドタキャン。
その後アクセル、スラッシュ共に「再結成はない」とコメントし、まだまだ続く2人の確執に再結成は夢のまた夢かと落胆するファンも多かったことでしょう。
これまでにスラッシュ以外のオリジナルメンバーはゲストとしてガンズのライブに出演することもありましたが、スラッシュとアクセルは話をすることもありませんでした。
様々な原因が語られていますが二人の確執はそれほど深いものだったのです。