サマソニ初代ヘッドライナー振り返り、実はこのアーティストたちだった!
日本を代表する夏のロックフェスティバル「SUMMER SONIC」。その第1回目が開催されたのは今から15年前の2000年でした。記念すべき出演アーティストは、今もなおロックの最前線で活躍するあの至高のアーティストたち。ここで、2日間2ステージで行われた第1回「SUMMER SONIC」の伝説的なヘッドライナー4組をご紹介します!
2000年8月6日(2日目)/ステージ1
GREEN DAY
バンドの第一章を締めくくるメモリアルなヘッドライナー
第1回目サマーソニックの顔となるヘッドライナーは、現在はU2と並び世界を代表するロックバンドとして知られるグリーン・デイ! 1994年のメジャーデビュー作『ドゥーキー』によってグラミー賞「最優秀オルタナティブ・グループ」を受賞し、当時すでにビッグな存在だったグリーン・デイ。それまでのパンクの枠を超えて広義のロックバンドとして変化していく、いわば第1期を総括する時期の来日でした。
事実バンドはこのヘッドライナー出演後に『ウォーニング』を、そして翌年にはベストアルバムをリリースしています。またこの来日は、悪天候により幻に終わってしまった第1回のフジロックフェスティバル・2日目のヘッドライナー出演のリベンジでもありました。
2000年8月5日(1日目)/ステージ1
THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION
「ザ・ストロークス前夜」の時代が求めたロックンロール
グリーン・デイと並ぶ1日目のステージ1のヘッドライナーは、ギターレスのロックンロールバンド、ザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンでした。当時、英米を中心とした世界的な音楽シーンにおいて、彼らのようなロックンロールは絶滅危惧種ともいえる音楽でしたが、ここ日本においてはザ・ミッシェル・ガン・エレファントらが活躍しており、翌年2001年にはザ・ストロークスがデビューしリバイバルを果たすことになります。
このジョンスペのヘッドライナー出演は、そんな時代の空気を先取りした抜擢だったともいえるでしょう。ちなみに、前の出番だった御大ジェームス・ブラウンが持ち時間をオーバーした演奏を行い、出演時間が削られるというトラブル(!?)も。
2000年8月5日(1日目)/ステージ2
THE FLAMING LIPS
ブレイク直後、アーティストが化けた瞬間をとらえた抜擢
R.E.M.と同期ながらも、良くも悪くも「知る人ぞ知る」バンドだったザ・フレーミング・リップスがステージ2でヘッドライナーを務めました。
しかしそれには理由が。モグワイやマーキュリー・レヴ、ナンバー・ガールを手掛けたデイブ・フリッドマンがプロデュースした1999年作 『ザ・ソフト・ブレティン』 で一気にブレイクを果たした翌年という、まさに美味しいタイミングだったのです。こうしたアーティストの成長のタイミングを見逃さない抜擢は、2007年のアークティック・モンキーズに結実します。
2000年8月6日(2日目)/ステージ2
TEENAGE FANCLUB
バンドの最新モードとエンターテインメントを両立したステージ
スコットランドはグラスゴー出身、誰もがそのジャケを見たことがあるであろう名盤『バンドワゴネスク』で知られるティーンエイジ・ファンクラブもステージ2のヘッドライナーでした。
新作『ハウディ!』リリース直前の来日ということもあり、新しめの曲を多く選んだ攻めのセットリストながらも、アンコールでは代表曲「ザ・コンセプト」を披露。新旧のファンを喜ばせました。
以上、第1回目のSUMMER SONICを彩ったヘッドライナー4組、いかがでしたでしょうか? 2015年現在から見れば最も意外なのは、グリーン・デイとザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンが並んでいるというパワーバランスではないでしょうか? ちなみにこの年にはブレイク前のミューズやシガー・ロスも出演。現在ではヘッドライナークラスの2組がトップバッターだったということにも歴史を感じますね!