トロフィーは誰の手に?!第59回グラミー賞はここが面白い!

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世界最高峰の音楽の祭典、第59回グラミー賞授賞式が2月13日に迫っています。
主要部門に加え、ポップス、ロック、R&B、ラップ、カントリー、クラシックなど様々なジャンルで各賞が用意され、世界中から選り抜きの作品がノミネートされています。
そこには多くのドラマがあり、「洋楽は聴かないし…」という人でもザックリと分かればきっと楽しめるはず!ということで、今年のグラミー賞の見所に迫ってみました。

主要部門、歌姫アデルvs女王ビヨンセの行方やいかに!?

まずは主要部門とされる最優秀レコード賞、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞の4部門を見てみましょう!
【最優秀レコード賞】

最優秀レコード賞は最も優秀なシングル曲に与えられる賞です。ここにノミネートされている曲は誰しもどこかで耳にしたことがある曲ばかり。その中でもアデルの「Hello」は世界中のiTunesチャートで1位を獲得し、様々な記録を更新したこともあり、ここでは大本命!と思いきや、黒人差別などの社会問題を巧みに曲に落とし込みポップ・ミュージックへと昇華させたビヨンセの「Formation」も多くのメディアから高評価を得ていました。そして、数々の大御所バンドを抑えてルーカス・グラハムトゥエンティ・ワン・パイロッツといった若いバンドもノミネート。
 
 
【最優秀アルバム賞】

最優秀アルバム賞は最も優秀なアルバムに与えられる賞です。ここでも世界的に驚異のセールスを叩き出したアデルとポップ・ミュージックの粋を尽くした傑作と評されたビヨンセの対決が繰り広げられています。さらには新王者ドレイク、復活のジャスティン・ビーバーと華やかな顔ぶれが揃う中に日本では馴染みの薄いカントリー・シンガーのスターギル・シンプソンがノミネートしているところを見ると、やはりアメリカでのカントリー人気の強さを感じますね。
 
 
【最優秀楽曲賞】

最優秀楽曲賞は楽曲の作詞・作曲者に与えられる賞なので必ずしも歌っているアーティストが受賞するわけではありませんが、今回はどの楽曲もアーティスト本人が作詞作曲に関わっています。最優秀レコード賞にもノミネートしている3曲に加え、リミックスバージョンがクラブで大ヒットした「I Took a Pill in Ibiza」がノミネート。マイク・ポズナーはこれまでマルーン5の「Sugar」など多くの名曲を生み出しています。そしてジャスティン・ビーバーの「Love Yourself」はエド・シーランが原曲を作っているので、この賞を受賞すればエドはこの賞を2年連続で受賞することに。昨年までなかなか受賞に至らなかった彼がここに来て受賞常連になるかも?
 
 
【最優秀新人賞】

最優秀新人賞はネクスト・テイラーとして注目を集めるケルシー・バレリーニマレン・モリスのカントリー・シンガー対決や、「Closer feat. Halsey」が全米チャートで2016年最長No.1を記録したザ・チェインスモーカーズ、「Malibu」で一躍ヒップホップ/R&Bシーンの注目株となったアンダーソン・パーク、「Coloring Book」がストリーミング限定配信にもかかわらず全米チャート8位を記録したチャンス・ザ・ラッパーとこちらも激戦。中でも今回ストリーミング配信限定の作品が選考対象に加わることに一役買ったチャンス・ザ・ラッパーの行方には要注目です!
 

各部門の注目枠!

主要部門以外の各部門の注目ノミネートを見てみましょう。
昨年のサマソニのステージも記憶に新しいレディオヘッドはロック、オルタナティヴ・ミュージック部門などでノミネート、ポップ・ミュージック部門にはアリアナ・グランデシーア、ダンス・ミュージック/エレクトロニカ部門にはアンダーワールドフルームが名を連ねています。

@DavidBowie, for proving aliens exist. ✨ #BelieveInMusic #GRAMMYs Photo (c) Gavin Evans

Recording Academy / GRAMMYsさん(@recordingacademy)が投稿した写真 –

また、昨年亡くなったデビット・ボウイも4部門でノミネート。昨年はレディー・ガガによる盛大な追悼パフォーマンスもありましたが、意外にも彼がグラミー賞を受賞したのは過去に一度きり。遺作に花を添えてほしいと思う人も多いのではないでしょうか?

R&B部門はリアーナが存在感を示し、ラップ部門ではカニエ・ウェストが4部門すべてで(客演なども含めると計7作品も!)ノミネートしているのはさすがの貫禄です。

今回のノミネート最多はビヨンセの9部門。続いてリアーナドレイクカニエが8部門。チャンス・ザ・ラッパーが7部門となっています。

日本人も世界を舞台に活躍中!

世界を舞台に活躍する日本人にも注目です。

Niallさん(@nialljshg)が投稿した写真

まずは最優秀スコア・サウンドトラック・アルバム(映像作品)には『レヴェナント:蘇えりし者』を手がけた坂本龍一がノミネート。過去にも受賞歴があるだけに今回も“世界のサカモト”に期待したいですね。この映画は昨年のアカデミー賞でレオナルド・ディカプリオの主演男優賞など3冠を達成しています。

内田光子は最優秀クラシックソロボーカルアルバム賞にノミネートしている「Schumann & Berg」でピアノを務めています。2011年にもグラミー賞を受賞している日本が世界に誇るピアニストです。2016年に最も売れたCDであるモーツァルトの200枚組ボックス「Mozart 225」にも彼女の演奏が収録されています。

最優秀リミックス・レコーディング賞にはLA在住のプロデューサーstarRoがノミネート。25人編成のコーラス・グループ、シルバー・レイク・コーラスの楽曲をリミックスしています。なんとこの部門で日本人がノミネートするのは初めてのこと!彼のノミネートに胸を熱くした国内のアーティストも多いはず。

その他にも最優秀コンテンポラリー・ブルース・アルバム賞にノミネートしているファンタスティック・ネグリートの「ザ・ラスト・デイズ・オブ・オークランド」ではギタリストのマサ小浜が全編ギターを演奏、最優秀レゲエ・アルバム賞にノミネートしている「Sly & Robbie Presents… Reggae For Her」は元外交官であるジャマイカ在住の阿曽沼和彦がプロデューサーとして関わっています。
 
 
いかがでしたか?
授賞式はジョン・レジェンド、メタリカ、アデル、ブルーノ・マーズなど豪華アーティストのパフォーマンスも予定されていて、まさに“お祭り”といった雰囲気。
そして各賞の受賞ではどんなドラマが生まれるのか?当日の発表をお楽しみに!

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