［サマーソニック2015］初登場アーティスト「THE ORAL CIGARETTES」に直撃インタビュー！

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いよいよ開催が目前に迫る「サマーソニック2015」。出演アーティストのラインナップも揃い、あとは当日に向けてテンションをあげるのみ！ そこで今回は、サマーソニックに初登場するアーティスト、「THE ORAL CIGARETTES」へインタビューしました。出演が決まった時の気持ちや当日への意気込みなど、彼らがサマソニへ向ける熱い思いを語ります。

サマソニに出られること、今でも信じられない！

――サマーソニックに初出演とのことですが、出演が決まった時、率直にどう思いましたか？
中西雅哉（以下、中西）　「あ、出られるんや？」って思いましたね。サマソニは海外アーティストが中心だから、オーラルは出られるバンドじゃないんやろなって思っていたので、ただただ、びっくりしました。

鈴木重伸（以下、鈴木）　僕は、自分からフェスとかライブに行くタイプじゃないんですが、それでも、サマソニは知ってました。もし、バンドを始めた頃に「出たいフェスは何ですか」って聞かれてたら「サマソニ」って答えてたと思います。なので、夢を見てるような感じですよね。

山中拓也（以下、山中）　僕は出演のことを聞いた時、わけがわかりませんでした（笑）。これがホントなのか、ウソなのか……。（あきらかに）あきらとは洋楽好きで繋がってバンドを始めたので、サマソニに出られるなんて夢みたいなこと。なんなら、今でもまだ信じられてません（笑）

あきらかにあきら（以下、あきら）　拓也と雅哉と同じで、とりあえずビックリしたんですよね、まず。というのも、一昨年ぐらいからオーラルがフェスに呼ばれるようになって、僕らの中でも出られるフェスが、何となくカテゴライズされていたんです。「出れんの!?サマソニ!?（※）」の枠で出演した仲のいいバンドを羨ましく思っていたぐらい、サマソニは出たいフェスだけど“僕らが出られるフェス”には入ってなかった。だから、本当にびっくりしました。
（※）音楽部門とダンス部門の2部門で募集する、サマーソニック公式オーディション

――THE ORAL CIGARETTES的には、予想外の展開だったと…。度々、フェスに出演されているとのことですが、フェスならではの思い出やエピソードはありますか？
あきら　去年、北海道のフェスに出演した時の話なんですが、僕らのライブ中に、ブラジルの国旗を持ったグループが来て…。

鈴木　いたね（笑）

山中　デトロイトメタルシティの白塗りの仮面をした人と、ブラジルの国旗を持ったブラジル人2人の3人グループ（笑）

あきら　その人たちが、ものすごく僕たちにアピールしてくるわけですよ。ライブが終わってから「逆にこっちがいいもん見れたわ」ってメンバーと話してました（笑）

山中　僕が一番びっくりしたのは、おととし、初めてフェスに出た時のこと。ツイッターのフォロワー数が急激に増えたんです！ 目に見える数字で「これがフェスか」っていう体感ができたので、すごく印象的でした。それだけ、フェスは自分たちのことを知らない人がたくさん来る場所なんだなって思いましたね。

番狂わせ＝“BKW”を狙って、スケールでかく、大胆なライブをしてもいいのかなと

――ちなみに、当日のステージのテーマは決まっていますか？
山中　他のフェスと比べても、いろんな客層の人が来ると思うんですよね。言い方が正しいかわからないけど、アウェイな感じなのかなって。僕ら、海外でも何度かライブをしていますが、その時の感覚に近くなるのかなと思ってます。海外のライブもテーマは設けるけど、それよりも、僕らが純粋に音楽を楽しんでいる姿を見せることが、一番お客さんに響くような気がしてます。言葉が通じなくても、表情とか歌う姿、演奏する姿を見せるのが一番効果的だろうと思うので、サマソニにもそんな感覚で挑もうと思っています。

中西　サマソニは客層が幅広くて、出演者も純粋に音楽で勝負しているアーティストが揃っている印象があります。だから、ライブハウスの感覚でやると、肩透かしをくらいそうな気がしているんです。今回は、純粋にオーラルがどんなバンドなのかをステージで表現しなきゃダメかなと思ってます。

鈴木　オーラルの楽曲は、サビのメロディや曲全体の雰囲気に歌謡曲的な要素が含まれているので、きっと30・40代の人にも届くだろうと思っているんです。でも、ライブハウスに来てくれるのは年齢的に同年代以下の人が多いので、それを試せるチャンスが今までなくて…。テーマではないですが、サマソニは30・40代の人へ僕らの楽曲がどんな風に届くのか、どんなリアクションがもらえるのかを知れるチャンス。すごく楽しみにしています。

あきら　僕ら、いつもその場の雰囲気を引っくり返そう、番狂わせを起こそうっていうのを普段のテーマにしています。ちなみに、番狂わせを“BKW”って言って（笑）　普段は“先輩バンドに負けないように、若さと勢いで大口たたいていいライブをする”みたいな感じですが、サマソニではもっとスケールでかく、大胆なライブをしてもいいのかなと思ってますね。

山中　ケミカル・ブラザーズが「BKW」とか言ってくれたりして。

一同　（笑）

あきら　海外アーティストに会える機会ってそんなにないですよね。だから、半分お客さんとして、音楽性を吸収できるんじゃないか、いい出会いがあるんじゃないかと、期待している部分もありますね。今後の活動のいい刺激になるんじゃないかな。

ラインナップにマリリン・マンソンが！ 『まじか』と（笑）

――今年のサマソニ出演者で、特に注目しているアーティストは誰ですか？
あきら　まずね、アリアナ・グランデとカーリー・レイ・ジェプセン。それとMEWってバンドに注目してます。僕がバーで飲んでいた時に、むっちゃいい歌がかかったんですよ。誰の曲か聞いたら、それがMEWだった。今、個人的に気になってますね。

山中　僕は、ずっと以前から聴いていたケミカル（ブラザーズ）。出演が一緒の日なので、すげぇテンション上がってます！ あと、AK-69さん。中学生の頃、やんちゃ系の同級生のほとんどがAKさんを聴いていたんですよね。その影響で僕も聴き始めたんですが、自分が年をとってから一緒のフェスに出れるなんて、すごいなって驚いてます。

鈴木　僕は、FRESH JUICERかな。台湾では信者みたいなファンもいるぐらいの人気バンド。オーラルが2、3ヶ月前に台湾のフェスに出演した時、僕たちの前のステージでFRESH JUICERがライブをしてはりました。ここ半年で同じフェスに出演、しかも同じ日って(笑)。そんな偶然はあまり無いですよね！ 日本ではどんなライブをするのか気になります。

中西　僕は…。マリリン・マンソンですね！

山中　あ～、マリリン・マンソンなっ!!　まじでヤバい（笑）

中西　昔、マリリン・マンソンフリークの友人から、無理矢理に聴かされていたんです（笑）　でも、当時は彼らのスケールが理解できなかった。僕がバンドを始めたその後に、もう一度聴き直してみて、やっと、彼らの異次元さに気づけたんですよね。一生、実物には会えないだろうと思わせるぐらいの、あの異次元さに（笑）。それが、今回のサマソニのラインナップにいたので、「まじか」と思いましたね。僕に強引にマリリン・マンソンを聴かせていた友人から、速攻で連絡がきましたもん。「お前、サマソニ出るらしいな。俺の分まで観ろよ」って

一同　（笑）

ステージとお客さんの間で、共感できる瞬間が生まれればいいなと思っています

――当日、海外アーティストとどんな出会いがあるか、楽しみですね！　最後に、「サマーソニック2015」に来場する皆さんにメッセージをお願いします。
中西　この夏、フェスに向けて会場 / 配信限定Sgの「カンタンナコト」を出したり、かなり攻めモードになっています。夏はいつもそうなんですが、フェスで先輩のステージを舞台袖で観ながら、自分の無力さを感じたりすることもあって。今年はそういう気持ちを踏まえて、かなり攻めながらツアーをやってきたつもりです。オーラルのそういう部分を感じてもらえたらいいなと思っています。

鈴木　フェスはライブハウスと違って、楽しみ方が個人それぞれにあると思います。ステージ近くでライブをガンガン楽しんでいる人だけじゃなく、遠くで音楽を聴きながらまったり過ごしている人にも、僕らの音楽をしっかり届けたい。アグレッシブな部分はもちろんですが、“音楽”っていう根本を忘れずに、楽曲の楽しさ、美しさを届けたいですね。

あきら　僕は洋楽ばかり聴いていた時、邦楽を聴くことに抵抗がありました。そういう人もいるかもしれないと思うんですが、偶然、オーラルのステージを観て「邦楽でもいいバンドいるな」って思ってもらえるようなライブがしたいですね。日本にもカッコいいアーティストがいるんだぞってところを示せたらと思っています！

山中　僕は、サマーソニックのステージに立つこと自体がまだ信じられない。もしかしたら、出演できる喜びに素直な感じでステージに上がってしまうかも（笑）。そういう面では、サマソニマニアの皆さんと同じ気持ちなので、ステージとお客さんの間で共感できる瞬間が生まれればいいなと思っています。サマーソニックのファン同士、いいライブを作りましょう！

text：石上直美（verb）　photos：中山実華