【主催者インタビュー】JAPAN JAM・海津亮インタビュー「ROCK IN JAPANができる可能性を持った場所を見つけたかった」

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「JAPAN JAM 2018」スペシャルアクト発表!チェコ、9mmにゲストボーカル

今年会場を新たに千葉市蘇我スポーツ公園へと移して開催されるJAPAN JAM。年末に開催されたCOUNTDOWN JAPAN 16/17の会場でも“都市型野外ロックフェスの革命が起きます。”と大々的に掲げられていました。

一体どんな革命を起こしてくれるのか、JAPAN JAMを企画制作する株式会社ロッキング・オン・ジャパン イベント部部長 海津亮さんにお話を伺いました。

成長するポテンシャルのある会場を探していた

ーーー海津さんはどういった経緯でロッキング・オンでお仕事をされているのでしょうか?

海津 子どもの頃から、ロッキング・オンの読者だったんですよ。ロッキング・オンに載っていた、レッド・ツェッペリン、デビッド・ボウイ、キング・クリムゾン、パンクが始まった頃にはクラッシュ、と全部好きでしたね。邦楽もはっぴいえんどとか、荒井由実とか、小学生の頃から好きでした。
それで、大学卒業後にイベンターへ就職をした頃に渋谷(陽一)と知り合って、ずっと関係があったんです。その後僕は音楽プロダクションに移って、大規模なライブの制作とマネジメントを担当していて、ロッキング・オンが2000年に立ち上げたROCK IN JAPANがどんどん拡大していった頃に、専従の責任者が必要ということで渋谷から一緒にやらないかと誘われて、ロッキング・オンへ入社しました。

海津亮

ーーーそしてROCK IN JAPANはさらに拡大し、COUNTDOWN JAPANも年末のイベントとして定着していきましたが、2010年にJAPAN JAMが始まったきっかけというのは何だったのでしょうか?

海津 春にもう一つ大型フェスを行える可能性があるだろうと思ったんです。でも、夏フェスは特別な環境があるし、冬は年越しという特別なモチベーションがあるわけですから、春にやるなら何かそれに代わるものを、と考えたところ、そこでしか見られないジャムセッションや普段見られないアコースティック・バージョンやカバーをやって通常のフェスと差別化したものを作ろうというのがスタート段階の構想でした。
第1回目では吉井さんがTHE YELLOW MONKEYの曲をやってくれましたね。そのときからZAZEN BOYSの向井さんはずっと出てくれるし、その当時はビークル(BEAT CRUSADERS)だった日高さんもずっと出てくれて、それはJAPAN JAMというイベントのひとつの縦の歴史の軸になってると思います。

ーーーこれまで様々な会場で開催されてきましたが、やはり大きなイベントを開催する場所を探すのは大変ですよね。

海津 STUDIO COASTで開催していた頃は“ジャムセッションをやる”というイベントのコンセプトは継続しつつ、ある意味でイベントの潜伏期間みたいな、次に浮上するときを狙っていた時期だと思います。STUDIO COASTの3回目からクリエイティブマンが運営に協力してくれていることもあり、洋楽アーティストを招聘した時もありました。
そんな試行錯誤の期間があって、やっぱりまた野外の魅力ある会場で、かつイベントとして拡大していけるポテンシャルを持っている場所というのをずっと探していて、クリエイティブマンの清水社長の提案で「ビーチっていうのがあるんじゃないか」という話になって会場を見に行ってみたんです。すごく魅力のあるロケ―ションだし、ROCK IN JAPANやCOUNTDOWN JAPANに来てくれているお客さんに新しいイベントの楽しみ方、ビーチの楽しみ方みたいなものをプレゼンテーションできるじゃないかなと思って2015年、2016年と幕張海浜公園で開催しました。

japan jam

ーーービーチで邦楽アーティストのライブを観る機会なんて、なかなかないですからね。

海津 ROCK IN JAPANやCOUNTDOWN JAPANと違う、新しい第三のフェスというのを提示できたと思ったんですけどね。ただ、残念ながら、幕張海浜公園がサッカーの日本代表チームの合宿施設、練習施設が建設される予定になってしまって。我々も長い物語の中でフェスを拡大していきたいという構想があるので、最初から先が見えてる所でやり続けるというのは本意ではないということで、新しい場所探し始めて、行き着いたのが千葉市蘇我スポーツ公園。

千葉市蘇我スポーツ公園はROCK IN JAPANができる可能性を持った場所

ーーー千葉市蘇我スポーツ公園を選んだポイント、こだわりの部分ってありますか?

海津 やっぱり近郊で、大きくて、それを継続していく中で将来的に拡大できる、それこそROCK IN JAPANができる可能性を持った場所を見つけたかったですね。
それで千葉市蘇我スポーツ公園を見に行たら「これはすごい」と仰天しました。これはROCK IN JAPANができる規模だと。ステージを建てられるグランドのサイズが大きくて、COUNTDOWN JAPANでいえば、EARTH STAGEが三つ作れるようなスペースがあるので、各ステージを並列の位置付けにすることが可能なんです。さらに足元は山の中の様な傾斜がなく全部フラットで、まだ未開発エリアがある。そこがどういう計画で整備されていくかというのは、正確なことは分からないですけど、それが整備されていくとどんどん横に拡張していく事ができる。

ーーーすごく可能性のある会場ですね。

海津 あと魅力は、その三つのステージが隣接しているから、会場の中の移動が快適であるし、会場のある蘇我駅も東京駅から41分で、千葉駅から6分。蘇我駅から会場までが歩いて8分というアクセスの良さです。
やっぱり野外フェスへ行くとなると、決意がいるし、“一大イベント”という気持ちで向き合わないといけないものだけど、その日行こうかなと思って気軽に行ける、初心者、入門型のフェスとして、野外ロックフェスに来るハードルを下げて、新しい人たちにうちのフェスの楽しみ方を知ってもらえる機会になると思います。

ーーー休憩スペースはどうなっていますか?

海津 ステージ後方にシートを敷くことのできる「シートゾーン」を作ったり、脇に椅子を置くことができる「椅子ゾーン」というのを作ったりしています。自然芝じゃないので、ROCK IN JAPANのGRASS STAGEみたいにテントを立てたりはできないので、その代わりになるゾーンを作ることで、お客さんが休憩できるようにしています。
さらにフクダ電子アリーナのスタンド席には屋根があるので、2500〜3000席ぐらいをお客さんが休憩する「チルアウトスペース」としています。

ーーーフェス飯も力が入っていて、おいしいものばかりなんで、いつも楽しみにしています。

海津 今回も精鋭の30店舗、それプラス地元の店舗も誘致しています。飲食エリアはあえてチケットがなくても入れる形にいるので、ゴールデンウイークに今までだったら普通に公園に遊びに来ていた地域の方と共生できるような、蘇我の地域に定着していくイベントになっていければいいなと思います。また、これをきっかけに地元の店舗からまんパクに出てもらおうという店舗が出てくる可能性もあるし、楽しみです。

日本の野外ロックフェスの概念を大きく変える

ーーー今後イベントを増やす予定や、力を入れていきたい事はあります?

海津 若手のアーティストを集めてやってるJAPAN’S NEXTというイベントや、アマチュアアーティストコンテストRO JACKをやってますので、そこから出てきたアーティストを世の中に紹介できる、彼らが羽ばたいていける橋渡しができるようなイベントもできればいいと思ってますし、やりたいこといっぱいありますね。可能性はいっぱいるので。

ーーー最後にJAPAN JAMへ参加する方や参加してみたいと思っている方に、メッセージをお願いします。

海津 来ていただいて初めて分かると思うんですけど、今までの日本の野外ロックフェスの概念を大きく変える、本当に革命的なフェスになると思います。素晴らしいロケーションがあり、それに合わせた会場レイアウトも作っているので、一度もフェスに参加したことがないという人も、気軽に来てもらえるフェスになっているので楽しみにしてください。そして、行こうかどうか迷ってる人は、もう行っちゃおうと決めてもらって大丈夫です。そういう入門型のフェスだと思うので期待してください。

japan jam

「JAPAN JAM 2018」スペシャルアクト発表!チェコ、9mmにゲストボーカル


JAPAN JAM 2017
2017年5月4日(木・祝)、5日(金・祝)、6日(土)
会場:千葉 千葉市蘇我スポーツ公園

<関連リンク>
JAPAN JAM 2017

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