フジロック2015、感動を生んだ名ステージ特集
先日行われたFUJIROCK FESTIVAL 2015。もちろんヘッドライナーのステージは盛り上がりましたがその他のステージで特に印象的だったステージをピックアップしたいと思います!
夢の再結成、RIDE
『Tarantula』の制作中に突如メンバーのマーク・ガードナーが脱退したのが1995年のこと。そしてバンドのバランスを崩してそのまま正式に解散を発表したのは1996年1月。ファンに衝撃が走りました。メンバー間の関係は最悪。再結成なんてあの頃は誰も想像できませんでした。彼らは若すぎたのです。
その後、メンバーのアンディ・ベルがオアシスやビーディ・アイで活動したのは有名な話ですが、マークとドラムのローレンス・コルバートもバンドを組んだり、マークにいたってはソロで活動したりもしていました。一方ベースのスティーヴ・ケラルトは一線から退いていました。
そんな中、2001年10月16日、ライドの4人全員がチャンネル4でのドキュメンタリーの撮影のために再集合しました。これは一時的なものとされていましたが、この音源をCDにしてリリースしたことがきっかけでライドの活動が再燃火しました。
そして本格的に2014年再結成を発表。解散してから18年。ようやくという感じです。そして再結成してから初めて日本に来たのが今回のフジロックなのです!!
そんなバックグラウウンドもあってかライドの登場前から観客たちがソワソワしていました。長い間待ちわびていた往年のファンたちはきっと叶わないと思っていた再結成のステージを生で観れることをまだ現実のことと思えなかったはず。
また近年のシューゲイザー再評価の流れで好きになった若いファンもずっと観たかったステージがすぐ目の前に迫っているということに興奮を抑えきれなかったでしょう。
とにかく会場には異様な空気感が漂っていました。
ライドが登場したのはフジロック3日目の夜。ノエル・ギャラガーの1つ前のステージです。
いよいよライドのステージが始まりました。メンバー全員がステージに立っていました。19年前に叶わないと思われていたステージが目の前に広がっていたのです。
やはり印象的だったのは彼らのデビューアルバム『Nowhere』の曲です。「Seagull」、「Chelsea Girl」など聞きたかったあの名曲たちが苗場の夜に響き渡りました。
あの頃若さに任せて轟音を鳴らしていたライドもいまや40代半ば。19年前経ちましたが彼らの音色は健在!
メンバーはやっぱり年は相応にとっていましたが爽やかなボーカルやメロディアスな中の轟音はあの頃と何も変わっていませんでした。
終始ギターの轟音でした。これぞ私たちが待ちわびていたライドという感じでした。
ふとノイズがとても綺麗で目を閉じて聴き入りました。目を開けるとアンディが身を屈めてギターをかき鳴らしていました。「ああ、これがシューゲイザーってことか…」と身をもって感じました。
ライブの終盤で演奏された「Vapour Trail」では会場の盛り上がりが最高潮になりました。そして、最後の「Drive Blind」。涙が溢れました。フジロックの歴史に名を残すほどの伝説のステージの1つになったこと間違いなしです。
これでこそライドという圧巻のステージでした。私たちは時を超えてあの頃の高揚感を取り戻すことができました。
再結成したライドは11月にも単独来日が決定しています。ぜひともより多くの人にこの感動を味わってほしいです。
美しい音色、夜を綺麗に彩るクラムボン
クラムボンが登場したのは2日目夜のホワイトステージ。激しい音色が鳴り響く苗場で際立って洗練された美しい音色を聴かせていたのがクラムボンでした。
クラムボン(Clammbon)は、原田郁子、ミト、伊藤大助の3人による日本のバンドです。1996年結成し1999年にワーナーミュージック・ジャパンよりメジャーデビューしました。フジロックには今まで何度か出演してきました。
しかし何度出演したって毎回感動を生んでくれるのがクラムボンです。
今回のステージも本当によかったです!
クラムボンの演奏が始まると一曲目の「yet」では幻想的なステージで個性的な空間をつくり出します。
開始30分も経たないうちにクライマックス感溢れるステージに泣きそうになる人続出。無限に広がる夜空とどこまでも無限の可能性を秘めているような幻想的な音色に異次元にいるような気持ちになりました。
そしてなんと4曲目に、アニソンである「星間飛行」のカバーを披露。「わかる人は一緒にキラッとしてね!」というmitoさんの言葉に会場中が「キラッ☆」としていました。
「波よせて」ではノスタルジックで幻想的なステージに感動して何も今まで感じていた不安感や悩みが全て吹っ飛ぶくらい心が澄みわたるような心地を感じました。
最後の「ナイトクルージング」では夜にふさわしい素敵な音色が私たちを包み込みました。
激しいステージの合間にクラムボンのような落ち着いたステージも堪能することができるところがフェスの良さですよね。
また来年もこのような感想を生むアーティストはやってくるのでしょうか!また来年のステージに期待ですね!
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情報提供:イナタニ、オオノ