フー・ファイターズを聴けば生きていける！音楽で生きるエネルギーを与えるバンド

サマーソニックのヘッドライナーを務めるデイヴ・グロール率いる最強のロックバンド、フー・ファイターズ。

ロックバンドにとって最高の名誉とも言われるグラストンベリーでのヘッドライナーが決定していることからも、世界中で彼らの音楽が愛されていることがわかることでしょう。

そんな彼らのエネルギッシュな音楽は、時に生きる希望を与えてくれます。
2006年にオーストラリアで起きたある事故で、彼らの音楽が生き抜く勇気を与えたお話をご存知でしょうか？

オーストラリアの金鉱事故で2人が生き埋めに

2006年4月25日、オーストラリア・タスマニア州にあるビーコンズフィールド金鉱が地震の影響で崩壊。事故当時3人の作業員が作業にあたっていました。

Belinda Matchettさん(@bee73)がシェアした投稿 – 2015 3月 31 11:15午後 PDT

その後、1名が遺体で発見され、残り2人の生存も絶望的かと思われていましたが、数日後なんと地下約1キロメートルの地点で奇跡的に生存を確認されたのです。

しかし、すぐに救出、というわけにはいきませんでした。厚い岩に阻まれ、また振動でいつ崩れるかわからない状態。慎重に作業を進める必要がありました。そこで地上から水や食料などを届けます。その際2人に何か必要なものを聞いたところ、返ってきた答えは…

「フー・ファイターズの曲が入ったiPod」

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一命はとりとめたものの、狭く身動き取れないような状態。真っ暗で助かるのかどうかわからない。
そんな精神的に参ってしまうそうな状況で、彼らはフー・ファイターズの音楽を聴いて気持ちを奮い立たせようと考えたのです。

そして救助隊から彼らのもとにiPodが届けられました。
きっとこんな人気曲を聴いていたのではないでしょうか。

「Everlong」

「My Hero」

　「All My Life」

また、当時フー・ファイターズは前年にアルバム『イン・ユア・オナー』をリリースし、グラミー賞を受賞したばかり。アルバムのリードシングル「Best of You」にはこんな歌詞があります。

My head is giving me life or death
But I can’t choose
I swear I’ll never give in
I refuse

俺の頭が生きるか死ぬかを迫る
でも選ぶことなんてできない
ただ俺は絶対に屈しないと誓う
そんなのお断りだぜ

きっとこの曲だって聴いていたはず。
彼らの置かれた状況でこれ程心強い言葉はありません。絶対に生きて帰るんだと何度も心に誓ったことでしょう。

そんな彼らのことを聞きつけたデイヴは

「彼らが助け出されたら、コンサートのチケットとビールを振舞いたい」とコメント。さらにラジオでは「ビール1杯だけのつもりはない。とことんやってやる」とも語っていたようです。

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しかし、救出作業は難航。いつ救出されるのか、無事に救出されるのか、世界中のニュースが毎日彼らの状況を伝えていました。

そして事故から2週間後、ようやく彼らは救出され生きて地上へと戻って来ることができたのです。シェルターもない地下1キロメートルからの生還は奇跡としか言いようがありません。
実際の当時の映像がこちら。

狭い暗闇で耐えた2週間。後に彼らは「フー・ファイターズのお陰で耐えられた」とも語っています。

その後…

そして、もちろんあの男は約束を果たします。

デイヴはその年の11月に救出された2人をオーストラリア・ツアーに招待し、本当にビールをごちそうしたそう。約束を守る誠実な性格、そしてそのフランクさはデイヴが多くのミュージシャン、ファンから愛される理由の一つでもあります。

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そしてデイヴは彼らを題材にした曲も作りました。2人に会った時にこの曲を次のアルバムに入れると約束し、彼らの6枚目のアルバム「Echoes, Silence, Patience & Grace」に収録される事となりました。

その曲がこちら
「Ballad Of The Beaconsfield Miners」

他にも「The Pretender」などの曲が収められたこのアルバムは後にグラミー賞を受賞しました。

「The Pretender」

フー・ファイターズの音楽を聴くと不思議と力が湧いてきます。
デイヴが元いたバンドであるニルヴァーナはヴォーカルのカート・コバーンの自殺によって解散。それを乗り越えてフー・ファイターズとして活動を続け、今やトップクラスのロックバンドとして愛されています。そんな彼の姿は生きていくことの大切さを体現してるのではないでしょうか。
ぜひサマーソニックのステージでそのエネルギーを感じてみてください。