お騒がせセレブから完全復活!ポップ・アイコン、ブリトニー・スピアーズの新章
いよいよ今週末に迫ったブリトニー・スピアーズの来日公演。
全世界トータル・セールス約1億5千万枚を誇り、“今世紀最大のポップ・アイコン”と言われる彼女の来日公演はなんと15年ぶりとなります。
この15年でブリトニーは人生の酸いも甘いも経験し、今再び栄光を掴むべく歩み始めているのです。
絶大な影響力を持っていた全盛期
まず、ブリトニーの全盛期の凄さは彼女から影響を受けたというアーティストの名前を見れば、それがどれ程のものだったのか分かるのではないでしょうか?
まずは今年グラミー賞5冠の達成した世界の歌姫アデル。
「ブリトニーはクィーン。彼女を愛しているわ。」
「『ウップス!…アイ・ディド・イット・アゲイン』を初めて聴いた場所まで覚えてる。あの頃のガールパワー・ムーブメントにはものすごく刺激を受けたし、本当に怖いものなんてないように感じたわ」
と言うほど。
そして今やインスタフォロワー数No.1の人気を誇るセレーナ・ゴメス。セレーナはブリトニーと同じくディズニーチャンネル出身。アイドルから世界的スターへと成長していった大先輩で憧れの人だそうです。
「ベイビー・ワン・モア・タイムのツアーは最高だった。私の人生の中で最高の日だったわ」
「彼女の『アイム・ア・スレイヴ・フォー・ユー』のビデオみたいに踊りたいって、友達と練習したことがあるけど、それほど簡単じゃないのよね。ブリトニーのように上手くは踊れなかった。」
と語っています。
今年サマソニにも出演が決定し、世界中で絶賛注目を集めているチャーリーXCXもアルバム『サッカー』のブックレットで
「ブリトニーが私を音楽の道へと進ませてくれたの。」
と語っています。他にもスカイ・フェレイラ、ティナーシェなど今世界で活躍する女性アーティストは多くの人がブリトニーからの影響を語ります。
それもそのはず、ブリトニーがデビューした頃、セレーナとチャーリーは5歳、アデルは10歳。
デビューから瞬く間に国民的スターとなり、2001年にはアメリカの国民的人気イベントであるスーパーボウルのハーフタイムショーへ出演。エアロスミス、インシンク、メアリー・J. ブライジと共演しました。この時代の人気アーティストが揃って歌う『ウォーク・ディス・ウェイ』はスーパーボウルの名場面の一つといえるのではないでしょうか。
そして当時こんなペプシのCMもありました。
ブリトニー、ビヨンセ、ピンクと三者三様の歌姫が登場するこのCM。まさに先程のアデルが言っていたガールパワー・ムーブメントを表すようです。
この頃のブリトニーの輝かしい姿は現在活躍する若いアーティストが初めて音楽やエンターテイメントというものに触れ、憧れるきっかけとなっていたのでしょう。
ちなみにこのCM、観客席にはクイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラーもいるのですが見つけられましたか?
お騒がせセレブとして名を馳せた迷走期
しかし、音楽に興味がない人でもブリトニーの名前を知っている理由の一つに「お騒がせセレブ」という称号があります。恋愛面でもいろいろとあった彼女ですが特に2007年には自らバリカンを持って坊主頭にしたり、パパラッチを傘で叩いたり、更にはドラッグの更生施設に入院とこのまま消えていってしまうのではと思われていました。
しかし、入院をきっかけに復帰を目指し、ダンススタジオやボイストレーニングに通い、2008年には「MTV Video Music Awards」で見事に復帰。その後も積極的にアルバムリリースを続けました。
完全復活
2013年からはラスベガスで常設公演をスタート。数々の名曲とエンターテイメントの粋を尽くしたステージは連日満席となるラスベガスのナンバーワンショーとなりました。
さらに昨年の「Billboard Music Awards 2016」ではラスベガスで磨きをかけたヒット曲づくしのメドレーを披露し“クイーン・オブ・ポップ”としての存在感を世界に示します。このステージは世界中のメディアで「完全復活」との見出しで取り上げられました。
ブリトニーはポップスを体現し続ける
そして、今年3月に発表された15年ぶりのジャパンツアー。
ラスベガスのショーもそうですが彼女のショーは過去を懐かしむだけのショーではありません。彼女はまだまだ過去の人にはなる気はこれっぽっちもないのです。
昨年リリースしたニューアルバムにはジャスティン・ビーバーの「sorry」を手掛けたプロデューサーや最近ではセレーナ・ゴメス、アリアナ・グランデなど多くの女性アーティストを手がけているカシミア・キャット、サマソニ出演も決定しているラッパーのG・イージーなどが参加し、旬なサウンドをしっかりと作り上げています。もちろん彼女の可愛らしい声も健在。
ヒット曲の多さ、ショーのエンターテイメント性の高さを備え、今もなおポップスを追求し続けるブリトニー。
彼女はアイドルからトップスターという成長を経て、今まさに“ポップスの絶対女王”という新たな領域に踏み込んでいるのではないでしょうか。可愛らしさ、セクシーさを備えたブリトニーならば、彼女の憧れであるマドンナとは違った、新たな女王像を見せてくれるのではないかと思うのです。
そんな彼女のステージを今週末しっかりと目に焼き付けてください。
2017年6月3日(土)
2017年6月4日(日)
会場:東京 国立代々木競技場第一体育館
2017年6月6日(火)
会場:大阪 大阪城ホール
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ブリトニー・スピアーズ来日公演