シガー・ロス来日公演、東京初日のライブフォト&レポート
※2017年8月3日ライブレポート追記
ちょうど一年前、フジロックのヘッドライナーを務めたシガー・ロス。そんな彼らが今年のフジロック終了翌日である7月31日(月)、東京国際フォーラム ホール Aにて単独来日公演をスタートしました。
過去には大勢のサポートメンバーを引き連れていたシガー・ロスですが、現在のライブはメンバーの3人のみ。この3人でのパフォーマンスは確実に現在のツアーで磨き上げられているようでした。
今回のセットはバックに映像が映し出され、メンバーの周りには放射線状の照明装置。この照明装置と映像による目の錯覚がこの日のステージを異次元空間のように演出します。「Ekki Múkk」ではキラキラと蛍のような光が彼らの後ろに吸い込まれていくよう。鳴き声の様なサンプリング音も相まって本当にそこに発光生物がいるような心落ち着く穏やかな眺めに。
続く「Glósóli」では彼らの持ち味である美しい轟音で爆発力を見せ会場内がぐっと前のめりになります。
そして北米ツアーで初披露された新曲も2曲続けて披露されました。「Niður」は天声のようなサンプリングボイスと有機的なヨンシーの歌声との重なり合いで不思議な神聖さを帯び、「Varða」では真っ赤に染まったステージに、ゆっくりと息をしているように刻まれるベース音とヨンシーの歌声が響きます。どちらもどこか命の息吹を感じるような曲で第一部が終了。
そこから20分の休憩の後、第二部は3人がステージ中央に集まり「Óveður」からスタート。昨年公開された曲です。ドラムに合わせてイナズマが弾けるように放射状の照明装置が光り、ダークながらも美しい音の世界に。そして切なくも美しい「Sæglópur」のイントロが響き3人がステージ前方に戻ります。ここからは轟音とヨンシーの歌声が会場をいっぱいにし、「Vaka」、「Festival」など畳み掛けるようにこれまでの名曲たちを披露。最後には定番の「Popplagið」で幕を閉じました。
観客席からはスタンディングオベーションが起こり、3人がステージ中央に集まって肩を組んで頭を下げ、ステージをあとにします。そして、それでもおさまらない歓声に2度目のカーテンコール。
アンコールはなし。現在のシガー・ロスは3人になったことで物足りなさを感じることは微塵もなく、メンバーの結束力の強さを感じる事ができたし、サウンドはよりソリッドになりながらも壮大。彼らはさらにパワーアップし、宇宙が広がっていくように、新たな世界を作り出そうとしているのを感じることができました。
セットリスト
Á
Ekki Múkk
Glósóli
E-Bow
Dauðalagið
Fljótavík
Niður
Varða
Óveður
Sæglópur
Ný Batterí
Vaka
Festival
Kveikur
Popplagið
text:くのまい photos:KEITA SUZUKI
東京
2017年7月31日(月)・8月1日(火)
会場:東京国際フォーラム ホール A
大阪
2017年8月3日(木)・4日(金)
会場:ZEPPなんば
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