日本から世界へ！ダンス・ミュージックの複合型イベント「TDME」レポート

世界各国の音楽業界に関わる人々が一堂に会する複合型イベント「Tokyo Dance Music Event（TDME）」が11月30日（木）〜 12月2日（土）に開催されました。

カンファレンス＆セッション

11月30日（木）、12月1日（金）には渋谷ヒカリエ ホールA、Bにて音楽ビジネス、マーケティング、アート、テクノロジー業界に従事している方向けのビジネスカンファレンスと著名アーティストが参加する楽曲制作者向けのワークショップやスタジオセッションを開催。

カンファレンスでは国内外の音楽事情に関する様々なトークに多くの人が耳を傾けていました。会場内では同時通訳も行われているので海外からの登壇者の話もその場で理解することができます。最先端のテクノロジーや音楽ビジネスに関するプログラムは特に人気の高かったようでした。

セッションでは次世代クリエイターオーディションから、機材の解説やトークセッション、ライブなど楽曲制作に関する様々なプログラムが用意され、なかなか聞くことのできないテクニカルなポイントを中心とした濃密な内容となっていました。

さらに世界初披露となるジェフ・ミルズのサウンド・インスタレーションも。ここではスピーカーを多数使用したマルチチャンネルのサウンドシステムを使用し、伝統的なクラシック音楽と宇宙的な“デトロイト・テクノ”を高いレベルで融合させたジェフ・ミルズの最新作”Planets”を再現。

指揮台に登って指揮者の聞こえている音を聞いたり、スピーカーの間を歩き一つ一つの音を聞き取ってみたりと多くの方がこの空間でしか体験できない音を楽しんでいました。

ライブイベント

夜には国内外のアーティストによるライブイベントが渋谷のクラブを中心とした様々な会場で行われました。
12月1日（金）渋谷ヒカリエ ホールAではオランダ発祥の最大手エレクトロニック・ダンス・ミュージック・レーベルSPINNIN’ RECORDSとコラボした初のオフィシャルイベント「SPINNIN’ SESSIONS at TDME」を開催。

世界的な人気を誇るスイスのハウス・ミュージック・プロデューサーでDJのEDX、初来日となるマディソン・マーズ、大型フェスへ出演を果たし注目を集めている新人マイク・ウィリアムズらが登場し、会場を沸かせました。

ホール内は昼間のカンファレンスと同じ会場とは思えぬ盛り上がり。誰もが踊って楽しめる、こんな瞬間のために多くのアーティストや昼間のカンファレンスに登壇した業界関係者らの努力があるのでしょう。カンファレンスやセッションだけでなく、ライブプログラムを持つことの大切さを感じました。

今年2回目の開催となったTDME。世界ではこのような複合型イベントが各地で賑わいを見せています。ここ日本でもダンス・ミュージックに親しむ人が増えるきっかけや作り手、聴き手問わず音楽に関わる様々な人の会する場として、ダンスミュージックの存在感を示す場として、より大きく発展してほしいと思います。