【サマソニ東京ライブリポート】THE CHARLATANS
今回が15回目の来日となる、ザ・シャーラタンズ。サマーソニックのステージに立つのは12年ぶりです。1997年リリースの人気曲「One To Another」で始まると、すぐに会場を自分たちの空気へ持っていきます。マッシュルームヘアにオーバーオール姿のボーカル・ティムは、現在51歳とは思えない若さで観客を圧倒。終始ゆらゆらとリズムに身をまかせながら歌っていました。その見た目の若さから、「本当に結成30年なの?」と疑ってしまうほどですが、ステージパフォーマンスはやはりベテラン。様々なロックシーンを自分たちの音楽を貫いて生き抜いただけあってとても安定していました。
「Just When You’re Thinkin’ Things Over」「Different Days」「Future Tense」「Plastic Machinery」と、新旧織り交ぜながら、淡々と披露していきます。途中のMCでは「ありがとう」と日本語で挨拶する場面も。なんだかそんな姿がかわいらしく、いくつになっても愛されるバンドとはこういうことなのだなと感じました。
地道に自分たちの音楽を創り上げてきた彼らですが、2度のメンバーの死、薬物依存など、さまざまな困難を乗り越え活動し続けています。解散や活動休止などが多いブリットポップのミュージシャンの中である意味で“異色”でしょう。しかし、そんな異端児だからこそ、彼らのやりたい彼らなりの音楽がはっきりと貫き通せているし、それがライブでもひしひしと伝わってくるのだと思います。「Let The Good Times Be Never Ending」「Totally Eclipsing」「Weirdo」「The Only One I Know」「Come Home Baby」と披露していき、最後は「Sproston Green」。他のステージを移動中の観客も思わず足を止めて見入ってしまうほど、素晴らしいステージでした。