伝説のライブ!サマソニで起きた奇跡まとめ vol.1
今年で16回目の開催となる「SUMMER SONIC」。長い歴史のなかに、様々な伝説を残してきました。今回はそんな奇跡のステージを3つご紹介!
これぞフェス!奇跡のコラボレーション。Coldplay & Alicia Keys「Clocks」【2008】
「SUMMER SONIC 08」ヘッドライナーのコールドプレイ。
「Viva La Vida」を演奏し会場中が一丸となって盛り上がるなか、終盤のMCでフロントマンのクリス・マーティンが呼びかけてステージに出てきたのは、なんとあのアリシア・キーズ!
アリシアがピアノを弾きはじめたのはコールドプレイの名曲「Clocks」。アリシアの隣でクリスが高らかに歌うという最高のパフォーマンスに会場は大興奮!
これは、アリシア・キーズも同じく「SUMMER SONIC 08」に出演していて、コールドプレイより先に同じステージで演奏していたため実現した、まさにフェスならではのスペシャルコラボレーションです。
天をも味方につけるパフォーマンス!Nine Inch Nails「Wish」【2009】
続いては「SUMMER SONIC 09」のメインステージに出演したナイン・インチ・ネイルズ。
過激でダイナミックなサウンドが人気のバンドですが、この日はいつもと一味違う、人知を超えたパフォーマンスが行われました。
会場にポツリポツリと雨が降り出しました。雨は強さを増し、大きな音を立てて会場中を打ちつけます。しかし、バンドの演奏もオーディエンスの勢いも止まりません。むしろ悪天候が、さらにテンションをハイにしていきます。
次第に雷が空を照らし、轟音が会場中に響き始めます。バンドの演奏もさらなる拍車をかけていき、サウンドはさらに過激さを増していきます。なかでも「Wish」を歌っているときのフロントマンのトレント・レズナーの姿や形相は息を飲む迫力です。
ナイン・インチ・ネイルズといえば、1994年に野外フェス「ウッドストック 1994」では泥まみれになりながらの演奏したことでも有名です。雨や雷をも味方につけるバンド、それがナイン・インチ・ネイルズなのです。
地鳴りのスタジアム!まさかの展開 Radiohead「Creep」【2003】
最後は「SUMMER SONIC 03」のヘッドライナーのレディオヘッド。
演奏最後にトムは「Very」「Very」「Very」、、、と続き、まさかの「Creep」。レディオヘッドが世に出たきっかけにもなったロック史に残る名曲です。そんな有名な曲がなぜ多くの人の心に残したかというと、観客やスタッフさえも予想できなかったパフォーマンスが行われたからです。
「Creep」によって世界から注目を集めたレディオヘッドですが、同時にこの曲によって辛い立場にも追い詰められました。リリース当時のライブに来た客の多くは「Creep」を聞くのが目的で、他の曲には興味がありません。もちろん、それ以前からのファンもいたのですが、ヒットする曲はなかなかなく、メディアからも「一発屋」と呼ばれるなど、彼らをどんどん苦しめていきます。その後リリースしたセカンドアルバム『The Bends』が再びヒットし、レディオヘッドは改めて音楽界での評価を得るのですが、1998年以降は「Creep」を演奏することはほとんどありませんでした。
ファンの間では、この曲を生で聞くことはできないんだろうな、と考えられていました。しかし、アンコールのラストで聞こえはじめたイントロは、まさかのセットリストにも入っていなかった「Creep」だったのです。これにはオーディエンスの歓声が止まりません。ギターで奏でるミュートをかけた荒々しく印象的なバッキングが鳴り、フロントマンのトム・ヨークが歌う美しいボーカルに続く展開に、オーディエンスは恍惚の表情を浮かべます。
なぜこの時、レディオヘッドが突然「Creep」を演奏したのか、理由は定かにはなっていません。謎が残るが素晴らしいパフォーマンス、それがまた伝説らしくて人々の記憶から消えないのでしょう。
そして今年の「SUMMER SONIC 2015」では……
そんなレディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークが帰ってきます。しかも舞台は今年のミッドナイトソニック「HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER」!オールナイトイベントに出演するとは誰も予想していませんでした。
今年も何かが起きそうな「SUMMER SONIC 2015」。新たな伝説は、あなたが目にすることでしょう。