サマソニ20周年、清水社長インタビュー「20年分の思い出が詰まったフェス」【後編】

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サマソニ20周年、清水社長インタビュー「レッチリが決まった時点で光がパッと差した」【前編】

最後にサマソニポスタープレゼント応募詳細あります

後編では各日のラインナップや今年の新たな取り組み、来年以降の動きについて伺いました。

ー今年は日ごとに特色が別れていますね。

清水社長インタビュー

清水 似たテイストのアクトをバラけさせて、両日バランスをとって楽しんでもらうブッキングも確かにあるんだけど、でもそれによって「この日に行きたい」っていう気持ちに至らないこともあるんじゃないかと思って。だとしたら、サマーソニックってロックをはじめ、EDMやポップス系も全てがあるので、混ぜるよりも、ある程度ジャンルを絞ってラインナップしてみようと思ったんです。レッチリの日はロックアーティストを中心にブッキングしているし、日本のアーティストもRADWIMPS、BABYMETAL、MAN WITH A MISSIONが出演してくれるのでチケットの方も発売前に売り切れるぐらいの勢いですね。ザ・チェインスモーカーズの日はゼッド、アラン・ウォーカーをはじめポップス系とヒップホップ系のアーティストでエッジの立ったものが集中しているので、この日しか来ないっていうオーディエンスも圧倒的に多いんじゃないかな。

ー去年キャンセルになったグレタ・ヴァン・フリートは今年出演してくれるんじゃないかと思っていたんですが…。

清水 来日していた1月に話はしたんだけど、すでに夏は全部スケジュールが埋まっていたんだ。その時にウッドストックが決まっていたかは定かではないけれど…。ウッドストック側もグレタは絶対に欲しいアーティストだよね。本当はB’zの日に出したかったし、B’zからも「グレタ・ヴァン・フリートを出して欲しい」という逆オファーはあったんだけどスケジュール的に難しかったので、本当ごめんなさいっていうところでした。

ー完全に同日で伝説のフェスと言われるウッドストック・フェスティバル50周年を記念した「Woodstock50」が開催されるというのは、やはり影響はありましたか?

清水 いや、僕らは多分ウッドストックより先にアーティストを決められていたから、言うほどの影響は無かったかな。ウッドストックが発表になる頃には、サマーソニックの海外のアーティストは9割方決まっていたんだよね。

ーオールナイトイベントはどんな見どころがありますか?

サカナクション

清水 今年サマソニは3日間開催だから、金曜と土曜の夜を楽しめるよう考えています。土曜の夜はサカナクションがプロデュースするオールナイトイベントとしてNFの開催が発表されました。一緒にプログラミングしていますけど、彼らがオールナイトのイベントをやるっていうことは、期待できるラインナップになるんだろうね。土曜の深夜はかなりの人がそのまま残ってライブ観てくれるんじゃないかな。サカナクションのファンやNFだけ観たいって人達のために、NFだけのチケットを若干枚数販売するし。金曜日の夜もコンセプトがはっきりとしたミッドナイト・ソニックにしたいと思うので、今後の発表を楽しみにしていてください。

ー深夜も充実した時間になりそうですね。

清水 あとは20周年だからこれまでの歴史を辿るようなエリアを何か作りたいと考えてます。今までもずっと過去のポスターを飾っていて、みんなが感慨深く眺めているのをずっと見ていたので、さらにいろんな映像や写真なども含めて楽しめるものを何かやりたいな。

ー今年は亡くなってしまったプロディジーのキース・フリントとの思い出もありますね。

THE PRODIGY
THE PRODIGY

清水 そうだね。キースは日本が大好きだったしプライベートでもよく来ていたなー。他にもこの20年でサマーソニックが最後のライブで解散しちゃったアーティストや亡くなってしまったアーティストもいる。ライブってその時は気付いていないけど、実は後になって貴重な体験だったりするよね。良い思い出を1つ1つ、自分達の中で留めていてもらいたいですよね。

参加者の数だけ思い出がある

ー20年の中で、社長自身が一番印象に残っているシーンというのはどんなシーンでしたか?

Radiohead

清水 レディオヘッドが「Creep」をやった時もそうだし、ナイン・インチ・ネイルズの雷もそうだし、オアシスがなかなか始まらなくてピリピリした時もそうだし、これに関しては色々と語り尽くしているからね。

先ほど言ったプロディジーで言ったら、ヴァーヴの後にプロディジーが出て、もう熱狂的に皆がダンスしまくったあのシーンというのはキースが亡くなってしまったことで更に思いが膨らむよね。キースにはDJの奥さんがいて、それを取り持ったのは実はうちで。彼女がプロディジーのスタジオコーストのライブでDJをやった時にキースが一目惚れしたんだよ。

ーええっ、そうだったんですか。

清水 そういう意味でも凄く繋がりを感じていたし、2人で日本に来た時にはうちのパーティーに来てくれたり、僕もロンドン行った時は一緒に食事をしたりしていた。だから、そういう個人的ないい想い出をしっかりと心に残しています。サマソニで言ったら皆が共通する大きな思い出もあるけど、この20年で来てくれた何百万人という人ごとにそういった別々のシーンがあるんだと思うと、逆にそれを知りたいよね。そういったものをブックレットにしたりするとまた面白いのかなということもちょっと考えてます。

ーこの20年でそういったアーティストやライブの伝説だけでなく、フェスとしてもサマソニが与えた影響は凄く大きいと思うんです。これまでも様々な新しい取り組みをフェスシーンに浸透させて来ましたが、その成功の秘訣というのはあるのでしょうか?

清水 もう、とにかく“チャレンジする”っていう精神で全てをやってみることだよね。何か新しく始める時って必ず反対意見もあるさ。まず誰かがやってからやろうって怖がってやらないと機を逃すし、受け入れられなかったら辞めれば良いわけで、そこを怖がっていたら何も進まないよね。これまでもロックフェスでポップアーティストをヘッドライナーにするというのはチャレンジだったけど、僕はブラック・アイド・ピーズがヘッドライナーをやった時に「これからはもう、そういう時代だ」って確信を持ったからこそ、その後ビヨンセやリアーナがヘッドライナーをやる時代にもなったし。それはやはり、チャレンジでもあるけど怖がらずにやってみることだと思うよ。

20年を越えたサマーソニックの次なる目標

ー来年はサマソニはお休みだということは去年のインタビューから伺っていましたが、代わりに何かイベントやフェスの開催は考えていらっしゃるんでしょうか?

クイーン
QUEEN + Adam Lambert

清水 来年初頭にはクイーンの来日が決まっていますね。これだけ世界中で話題になっている中で、何でうちが出来たかと言うと2014年にサマソニで呼んだからなんだ。アダム・ランバートになったクイーンにうちが日本で最初に声を掛けて呼んだということをマネージャーのジム・ビーチがすごく評価してくれて、オーディエンスも最高でいい映像が残った。そう考えるとフェスティバルをやっているとやっぱり何かに繋がるなという気持ちですね。

夏はオリンピックの裏なのでフェスティバルは出来ないけど、どこか空いているアリーナを使って、海外のアーティスト何組かを各日ごとに観せるような形で何か出来ないかなという企画を立てています。あとは9月ぐらいにスタジアムかメッセが取れたらプチ・サマソニとかね。

ーオリンピックもあるし、それは呼ばれるアーティストも喜びそうですね!

清水 それと、サマーソニックをどこかアジアでやっちゃおうか?とか、そんなノリで来年については今いろいろ考えています。ロラパルーザやウルトラみたいに海外へ進出するフェスって日本にはまずないから、やらなきゃいけないないかなっていう使命感もある。サマソニはアジアで唯一海外へ持って行けるフェスなんじゃないかと思っているんです。そこはチャレンジだけど、来年以降に向けて絶対やりたいと思っていることですね。

ー最後にファンへメッセージをお願いします。

清水 今年のチケットの売れ方を調べると意外に新規のお客さんが多いみたいなので、そういう人達にはサマソニって環境も含めて凄く参加しやすいんだって知ってほしいし、いろんなフェスの楽しみ方もサマソニで知ってもらえたらなと思います。
そして、これまでの19回のどこかで来てくれた人達には、「流石に20周年は豪華だから行こうか。」って気持ちになってもらいたいし、そういうブッキングを僕も心掛けました。サマソニ1年目、2年目に来た人は20年近く経って腰も重いかもしれないけど、今は快適に楽しめるプラチナチケットもあるので、久し振りの出会いというのを期待しています。

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SUMMER SONIC 2019
2019年8月16日(金)〜18日(日)
会場:東京 ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ / 大阪 舞洲 SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)