最初で最後のSiM武道館ワンマンライブ完全レポ
結成から11年経った2015年、レゲエパンクバンドSiMは「最初で最後の日本武道館ライブ」をおこないました。チケットはあっという間にソールドアウト。ついにライブハウスを飛び出して日本武道館という歴史あるステージにたった彼らの圧巻のステージの模様を完全レポいたします!
まずは会場の雰囲気
19時から開演したこの公演ですが、グッズを買うために朝から並ぶ人続出でなんと平日にもかかわらず昼の12時からグッズ販売され、そして数時間でたくさん種類も数も用意されていたTシャツはなんと全サイズ完売!!!
この武道館公演は2015年10月18日(日)Zepp札幌公演を皮切りに、福岡、大阪、名古屋の4都市を巡る2マンライヴツアー「”THE TOUR 2015″~Road To BUDOKAN 2MAN SHOWS~」を締めくくるワンマンライブで、そのツアーグッズはもちろん販売されていたのですが、なんとこの武道館でしか絶対に手に入らない武道館限定Tシャツも販売されました。
すごかったのは物販だけではありません!会場ではクロークがあったのですがなんと、クロークが売り切れていてとても驚きました。クロークって売り切れるんですね!そんだけ人が多かったということではないでしょうか!
今までにないくらいの人の数と、武道館といういつもと全く違う雰囲気に戸惑う人も多かったと思います。
肝心のステージも普段のSiMでは考えられない舞台セットでなんかちょっと変な感じがしたものも、とっても豪華なセットとなっていました。中央のステージの周りをアリーナが囲むようなステージでした。
涙の「KiLLiNG ME」
SiM “最初で最後”の日本武道館は前代未聞ダイブ&モッシュの嵐(※画像4点) – エキサイトニュース https://t.co/mBjTB5gZaC #SiM #SiM武道館 pic.twitter.com/VzVXQA2DRa
— エキサイトミュージック (@excite_music) 2015, 11月 5
いよいよステージが幕を開け、なんと1曲目は言わずと知れた代表曲「KiLLiNG ME」。どのライブでも必ずと言っても過言ではないほど演奏されているこの曲。そしてSiMが大きく飛躍するきっかけとなった曲でもあります。でもその「KiLLiNG ME」がまさか武道館の1曲目だなんて!!!このセトリにやられた人も多かったはずです。
アリーナは武道館といういつもの”ハコ”とは全然違う会場の雰囲気とはいえどもモッシュピットと化し、今までにないくらいの数が用意されているスタンド席はオールスタンディング。初っ端から盛り上がります。
「何度も演奏されたこの曲をついにこんな大舞台で演奏してる…。そしてその瞬間を今ここで共有している…。」
そんな思いにかられて泣きそうになりながらノリノリになる人は多かったのではないでしょうか。とくにずっと前から彼らのライブに参戦している人はそう感じたはずです。
2曲目に2013年発売の『PANDORA』より「WHO’S NEXT」を演奏し一段と会場が盛り上がったあと、3曲目はなんと新曲「CROWS」!!!
ちょっと初っ端から飛ばしすぎではないでしょうか?楽しすぎておかしくなりそうでした!聞きたかった新曲をこの武道館で演奏され会場は大盛り上がり。
その後も「PSYCHO」「ANTHEM」と本当に大盛り上がりで武道館なのにモッシュピットではサークル作りまくってみんなでツーステしまくって大盛り上がり。「GUNSHOTS」ではボーカルのMAHさんが「お前ら拳をつくれ〜!」と指示すると会場はツーステではなくモンキーダンスで大暴れ。
そのあと、これまたSiMの代表曲「Amy」のMVの映像が少し流れると会場からはワッと大盛り上がりし、そのまま「Amy」が始まるとモッシュピットはごっちゃごちゃ。これでもかと盛り上がったあとMAHさんが「今日の日のためにこのこの曲をやらずにとっておきました!」とこのツアーで全然やってくれなかった「EXiSTENCE」をついにここで披露すると今までお預けされていた気分の観客たちは「やっときたか!!!」という気持ちで大盛り上がり。
そんな様子をみたMAHさんも「武道館までとっておいてよかった!」とご満悦の様子。
その後「Murderer」ではアリーナで知らない人とみんなで肩組んでヘドバン。とにかく楽しい。本当に楽しませくれました。その流れで「Set me free」。サビの前での「1、2、123ーーー!!!」の掛け声とともにモッシュでもみくちゃになるアリーナは本当に格別。武道館ですが「いつもどおり」観客たちも大暴れでした。
さすが、SiM!サプライズの席替えタイム
曲が終わると急にモニターに映像が映し出され、「やんちゃな生徒たちが集まる学校」という謎の学園パロディものの映像が始まり、ギターのSHOW-HATEさんとベースのSINさんとドラムのGODRiさんが生徒役として、ボーカルのMAHさんが「もっとやんちゃな教師」として登場。
保健体育の授業中にずっとギターを弾くSHOW-HATEとそれがうるさいというSINがケンカをし、それに対してガリ勉瓶底メガネのGODRiが「先生…この2人が邪魔で黒板が見えません!」と発言。会場は大爆笑。それに対してMAH先生が「わかった!じゃあ席替えをしよう!」といって学園パロディの映像は終了。
映像が終了するとステージのMAHさんが「武道館といえば、ビートルズですよね。」とビートルズの話を始めます。「俺、こういう話聞いたんですよ。ビートルズのライブ中にスタンドの一番後ろのお客さんが急に声かけられて『これポールからです。』って言われて一番前の席のチケット手渡されたっていう話。これ本当にかっこいいなって思って、パクってやろうと思って!!!!」
つまり後ろのほうのお客さんを前の席に招待するという「席替え」のサプライズをするというのです!!これには観客は大盛り上がり!!!結局その場でルーレットが回され、選ばれた2階席の4名が1階席最前ど真ん中に移動しました。こういうサプライズを考えられるSiMは真のエンターテイナーであると思います。すごいです。
はじめてのアコースティックコーナー
「はじめて!!!はじめてですよ!!」と言って普段のSiMじゃみれないアコースティックコーナーがありました。誰がSiMのアコースティック演奏姿を想像できたでしょうか。あんなかっこいい演奏するSiMがしっとりと歌うなんてびっくりでしたが、何よりも演奏が美しく、そしてMAHさんの歌声もあんなにアコースティック映えすることに驚きました!!
アコースティックで演奏されたのは「Same Sky」と「come together」。観客席が真っ暗になり、ステージの4人だけがライトで照らされていました。観客たちは終始うっとり。感動しました。
「come together」はファーストアルバムの収録曲でビートルズのカバーです。49年前に同じステージにたったSiMの憧れのビートルズの曲をやるなんてすごい素敵ですよね。
ドラムのゴリ氏、そらを飛ぶ
アコースティックが終わるとドラムのGODRi(ゴリ)さんのかっこいいドラムソロステージが始まりました。高速ツインペダルの激しいドラムさばきで観客を圧倒。終始、その素晴らしいドラムさばきに口を開けてみるしかありませんでした。
本当にかっこいいドラムソロだったのですがなにやら途中から様子がおかしいことに気づきます。
なんとちゃんとドラムを叩いていたはずのGODRiさんは途中からエアドラムにすり替わっていてエアドラムをしながらワイヤーでつるされ突然アイドルのように宙を舞いだしたのです。
これには会場中が爆笑!!
終わったあと「空を飛びたかったんや。」というGODRiさんに対して、MAHさんが会場にいるGODRiさんのおばあちゃんに向けて「おばあちゃん、孫が空飛んだよー」と報告。これにも会場は大爆笑でした。
サプライズだらけの演出
SiM"THE TOUR 2015" FiNAL -ONEMAN SHOW at BUDOKAN-2015.11.4 無事終了しました!ありがとうございました!Photo by 半田安政(Showcase) pic.twitter.com/p3iK9X6Aeu
— SiM_Official (@SiM_Official) 2015, 11月 4
面白いコーナーが一通り終わったあと、またかっこいいSiMに戻ります。「Blah Blah Blah」や「JACK.B」と名曲が続き、これまた大盛り上がり。
MCでは「たまたま今日武道館があいててたまたま今日になったんだけど、よく考えたらこのメンバーになってからはじめてワンマンやったのが4年前の今日だったなって。あのときはO-WESTっていう会場で、まさか4年後に武道館でやれるなんてまったく思わなかった!」という話を披露。なんだかすごい感慨深い気持ちになりました。そしてその感動の時間をいまこうしてSiMとそれを愛する人たちと共有できていることがすごいなって感動しました。
一通り盛り上がったあと、いったんステージからSiMがはけます。
これで終わりなのか!?と一回私たちを不安にさせましたが、舞台裏の様子と思われる映像が流れ出します。
舞台裏のMAHさんが「今重大発表のツイートしたからTwitter見て」というと観客たちは慌ててTwitterをチェック。するとこんなツイートが。
武道館公演中にお知らせ!SiM、2016年、春4thフルアルバムリリース&横浜アリーナワンマン公演決定!!!!
https://t.co/a3Kgqmgoyl
— MAH (@MAHfromSiM) 2015, 11月 4
なんというサプライズでしょう!
次は横アリですか!!!
舞台にSiMが戻りMAHさんが喋り出します。
「俺たちは湘南の小さいバンドでずっと世界目指すって大きいことばっか言ってきたけど、やっと憧れの横アリのステージに立ちます。」というとなんだか私たちはすごいバンドのすごい瞬間に立ち会っているなんだなと気持ちになりました。「ここまで来るのに11年かかった」というMAHさんの姿を見るとなんか泣きそうになりました。
「もしも、もしもだよ、このライブがDVDになったとしても、まあなるんだけどね(笑)。たとえDVDになったとしてもこのライブを見たのは君たちだけです。」
MAHさんの言葉はいつも素敵です。でも今回のMCは全体的に私たちを泣かせにかかっているとしか思えないすばらしいものばかりでした。演出もすごいしこれが SiMのすごいところだと思いました。
MCもおわり、ラストスパート。「Rum」「Get Up,Get Up」で盛り上がったあと、最後は「f.a.i.t.h」。まさかの最後の最後でウォールオブデス!!!!!!
アリーナはもうこれでもかというくらいもみくちゃになりました。
楽しくて、笑えて、そして感動するそんなすごいライブでした。演出が本当にこっていて観客の気持ちをよく考えてくれてるのがわかりました。
そして来年はニューアルバム、そして横アリツアーとますます活躍することが決まった彼らですが、その前に今月の21日、幕張メッセで開催される「オズフェス」に登場します!!!!
今回の武道館行けなくて悔しい思いをした人、もしくは武道館に行ってこの余韻から抜け出せない人はぜひチケットを買ってオズフェスに行きましょう!!